【スキンダイビング】とも呼ばれる。
スキューバなどの水中呼吸装置を使用せず、自分の息だけで潜水することである。

一般的に、素潜りは、海人による伝統的な漁業など、特に何も装備しないか単純な水中眼鏡程度のみを使用する、生身の身体に近い状態で行う原始的な潜水としての意味合いが強いのに対し、スキンダイビングは、マスク・シュノーケル・フィン等の器材を使用する海洋性レクリエーションもしくは、ウォータースポーツとしての意味合いが強いが、この使い分けは明確に定義されている訳ではない。スキンダイビングの内、より競技性の強いものはフリーダイビングと呼んで区別することが多い。

類似の用語としてシュノーケリングがある。文字通りに解釈すればシュノーケルを使うことであるから、広い意味では、スキンダイビングも上記に含まれることになり、そのように解釈する事例も多いが、基本的には、潜水か水面遊泳のみかという観点から、スキンダイビングとは区別される。

なお、スキューバダイビングに於いても水面に出た際には、シュノーケルで游泳をするから、スキンダイビングはスキューバダイビングの基礎でもあり、習得すべきものである。

呼吸器や循環器に特に疾患・障害が無い健康な成人にとって、適切な器材を使用し、簡単な技術を習得しさえすれば、水深5m程度まで潜水することは、それほど困難なことではない。それ以上は技術的な難度も増し、身体的な要素を含めた素質もある程度必要とされるが、十分な訓練の結果として水深20~30m程度まで潜水出来る者も珍しくはない。
しかし、水深30mを超える領域は、身体的素質が大きく要求されると共に、適切なサポートの下での十分な訓練が必要で、それでもなお非常に大きなリスクがある。なお、長時間の潜水は体内の活性酸素を増加させ、老化を早めるという説がある。

最大の欠点は、呼吸を自分の息継ぎのみに頼る点で、この為に潜水時間が著しく制限される。しかし、スキューバダイビングと比較して、減圧症や肺の過膨張傷害などの危険性は無い。厳密に言えば、減圧症のリスクはごくわずかながら存在する。