東アジア原産のナス科クコ属の落葉低木。
荒れ地などに見られ、夏から秋にかけて薄紫色の花を咲かせて、秋に赤い果実をつける。有用植物で、食用や薬用に利用される。北アメリカ等にも移入され、分布を広げている。
ウルフベリー、ゴジベリーを別名とする。

和名クコは、漢名に由来する。
漢名(中国名)で【枸杞】と書き、中国の古書に「枸橘(カラタチ)のような棘があり、杞柳(コリヤナギ)のように枝がしなやかに伸びるので、枸杞と名付けられた」との記述がある。

日本の地方により、カラスナンバン・カワラホウズキ・ノナンバンなどの方言名でも呼ばれている。
英名のゴジベリーの名が逆輸入され、日本の園芸店でもその名称で流通することも多い。

非常に有用な植物で、葉や果実が食用、茶料、果実酒、薬用等に、また根は漢方薬に用いられる。萌芽力が強くて剪定にも耐える為、庭園樹や生け垣に利用されることがある。挿し木や株分けで、容易に繁殖することが出来る。