仏像の丸まった髪の毛の名称。
三十二相八十種好のひとつ。額の毛は白毫と呼ぶ。
仏像の頭上に現れている右巻きの髪型を指す名称である。

ブッダの個人的特徴を表現したものという説は否定されている。定方晟はパルミラ美術に見られた様式がマトゥラーに伝わったとする。仏像と結びつくのはマトゥラー仏が初めてである。マトゥラー仏では、紀元前2世紀前後に螺髻・螺髪・僧頭の三形式が出現した。

後の時代になると、インドのガンダーラ地方では菩薩や貴婦人、供養者像等にも表現されるようになる。しかし、中国では仏像以外には見られない。

大仏の螺髪の個数は定まっておらず、東大寺大仏は492個、飛鳥大仏は700個、鎌倉大仏は657個である。