盆の時期に先祖を供養する行事、またその行事内で行われる踊り。

誰でも踊りに参加出来るタイプと、主に見せる為に限定された踊り手が踊るタイプとがある。
前者は、広場の中央に櫓を立て、櫓の周囲を回りながら音頭にあわせて踊る形式が一般的である。
盆踊りの伴奏音楽としては多く音頭が奏でられる。
近年は録音された音頭を電気的に再生して行うことが主流になっている。

歴史的には村落社会に於いて娯楽と村の結束を強める機能的役割を果たした。その為、各地に御当地音頭も多く存在し、自治体や商工会などが作成したオリジナルの地域的音頭も増えている。明治以前は歌垣等の風習に結びついていた。
お盆の時期に行われるが、宗教的意味合いは薄く、農村や庶民の娯楽として楽しまれてきた。江戸時代には盛況しすぎる為、一揆に繋がらないよう、幕府が場所や時間を規制するほどであった。

明治政府は、男女が夜通し騒ぐ、女装・男装する等の行事は近代国家に相応しくないとして、1874年に盆踊り禁止令を出し、20世紀初頭には存在しているのかさえ不明なほど衰退したが、復活が叫ばれるようになり、大正末期から農村娯楽として奨励され始め、再び盛んになっていった。
元々盆踊りがなかった土地でも新作して踊るところもあり、町内会の祭り行事としてだけでなく、阿波踊りやエイサー等、一地方の盆踊りから全国に広まったものもある。

夏休みの間の大きなイベントの一つである。
かつては、夜通しで行われることも多かったが、近年は治安維持の為に深夜まで行われることは少なくなっている。

国内外各地に盆踊りの会や教室がある。