元々は次のような2つの意味がある。

🍳 小ぶりの金属製の鍋で、長いハンドルがついていて、典型的には脚がついているもの
(イギリス英語に於ける歴史的・伝統的な意味)

🍳 フライパン
(アメリカ・カナダ英語での意味)

なお、近年の日本のアウトドア用語で言うところの「スキレット」は、イギリス人が移民となってアメリカに渡り、そこでアメリカ流のパターン化された鋳物が作られるようになり、そのアメリカ流鋳物が日本にアウトドア用品などとして導入されたものであり、鋳物製で肉厚で黒色の直径が小さめのフライパンのことである。
このスキレットを米語話者にも通じるように適切な英語で言うなら、cast-iron skillet(鋳鉄のスキレット)となる。
あるいは "cast-iron cookware" や "small cast-iron pan" あたりである。

アメリカ人がアメリカのものを指して言うcast-iron skillet(鋳物スキレット)を、日本人が日本に導入した時に、言葉を乱暴に短くして「スキレット」と呼ぶようになったということを理解すると、言葉の指す範囲にズレが生じた理由が分かる。
 「アメリカ流の鋳物スキレットを指している」と理解すれば、日本のキャンプ用語の「スキレット」の用法もあながち間違っているわけではない。
ただし、その大元になっているイギリスの伝統的なスキレットは脚がついていたという違いがある。
(なお、アメリカ人もイギリスの伝統的な意味のskilletと、アメリカ人が日常的に言うskilletにズレが生じていることは意識することがある)