相撲を行う者のこと。
厳密には、相撲部屋に所属して四股名を持ち、番付に関わらず大相撲に参加する選手の総称。
力士は皆、日本相撲協会の専従職員という扱いだが、一方で相撲協会と力士との間で結ばれている契約は準委任契約(力士は個人事業主)であるとする東京地裁の判例も存在する。
相撲取りとも呼ばれる。
しばしば関取と呼ばれることもあるが、元来は大関のことを指す異称であり、現代では中卒以上の義務教育修了・身長167cm以上・体重67kg以上の男性に受験資格が与えられる日本相撲協会による検査に合格した十両以上の力士のことを指す。

幕下以下の力士は力士養成員と呼ばれる。
また、本来は神事に関わる者である為、日常会話では親愛と尊敬を込めてお相撲さんとも呼ばれる。

わんぱく相撲や大学の相撲部などのアマチュア相撲で相撲を取る者は四股名を持たない為、厳密には力士とはされず、選手と呼ばれる。

元々、神前で行われ、日本固有の宗教である神道に基づき神に奉納される神事である。
力士とは四股名を持ち、神託によって神の依り代になり特別な力(神通力)を備え、神からの御利益のある特別な者である。

具体的には、四股を踏む「しこ」とはしこめ(醜女)の「しこ」を表し、穢れ、邪気を祓う行為。
それによりその土地に五穀豊穣や無病息災をもたらすと言われている。
また、力士に赤子を抱いてもらうと、その子は健やかに育つと言われている。
手形などは縁起物として珍重される。
力士の中で最高位の者を横綱と呼び、全ての力士の象徴として神の依り代の証である「しめなわ(注連縄)を張る」のは、御神木や夫婦岩などと同じである。