野球で、走者が得点する為に順に通過し、触れなければならない地点。
本塁・一塁・二塁・三塁の4つがある、ベース。

本塁は、左右両バッターボックスの間に位置する塁である。
ホームベース、又はホームプレートともいう。
4つの塁の中で最もジャッジの基準に用いられることが多い塁であり、得点を記録するために最終的に到達しなければならない塁である。
本塁は五角形のゴム板で、グラウンドと面一に埋め込まれている。
その為プレイの最中に本塁が土に覆われてしまうということは屡であり、その都度球審がブラシで本塁上の土を払う光景が見られる。

一塁(ファースト)は、本塁側から見て右に位置する塁であり、打者走者が最初に到達しなければならない塁である。
打者走者は、ただちに一塁に戻ってくる(二塁へ進塁を試みず、一塁へ戻ってくる)ことを条件として、駆け抜けることが認められている。
一塁側ファウルライン(塁線)には「スリーフットライン」が設定されている。

打者がアウトにならずに一塁ベース上に到達することを出塁という。
出塁が可能なのは、安打・四球・死球・失策・野手選択・振り逃げ・打撃妨害・走塁妨害のいずれかの場合である。

二塁(セカンド)は、本塁からマウンドへ延びる直線の延長上に位置する塁であり、一塁に到達した走者が、2番目に到達を目指す塁である。

本塁から最も遠い塁である為、一塁走者が二塁到達を狙って盗塁(二盗)を企てることが多い。
二塁に走者が到達すると、単打でも本塁まで帰ってこられる可能性が高くなり、得点の可能性が一気に増す。
その為、二塁、もしくは三塁上に走者がいる状況を得点圏(スコアリングポジション)という。

三塁(サード)は、本塁側から見て左に位置する塁であり、二塁に到達した走者が、その次(3番目)に到達を目指す塁である。

三塁を占有出来れば次に進塁すべき塁は本塁であり、この意味で本塁に最も近いということが出来る。
三塁に走者がいる場合は得点の可能性が高い。
安打での得点に加えて、無死また一死の状況で走者が三塁にいる場合は犠牲フライやスクイズプレイ、内野ゴロ等でも得点が可能になる(犠牲フライの場合は野手が余程の強肩でなければ捕手の触球は間に合わない)。
暴投や捕逸が直接得点に結びつく為、投手はより慎重な投球を強いられる。

三塁への盗塁(三盗)が試みられることもあるが、物理的距離の意味でも本塁・二塁間の距離よりも本塁・三塁間の距離は短いため難易度は高く、二盗と比較すれば三盗が行われることは少ないといってよい。
ただし、少ないといっても三盗は度々目にするプレイである。
三盗の難易度は高いが、投手の油断を突いて試みられることが多い。

一塁・二塁・三塁の位置や形状については公認野球規則で定められており、ベースバッグは正方形で、白色のキャンバスかゴムで覆われた厚みのある形状である。
設置位置は、一・三塁はバッグが内野の正方形内に完全に収まるようにし、二塁は、バッグの中心が二塁地点に重なるようにする。

厚さは3インチ(7.6センチメートル)ないし5インチ(12.7センチメートル)。
大きさは正方形の一辺が15フィート(38.1センチメートル)と定められている。

ベースバッグは必要に応じてダートエリアから取り外せるようになっている(外した後の穴は蓋を填めて塞ぐ、蓋がスライド式の作り付けになっている球場もある)。