雨降りの節季、頭上に傘のないまま
雲の切れ間を探して走る。


激しく降る雨は止む気配すら感じさせない。



走っても、走っても
雨足は弱くなるどころか
強くなるばかり…




勾配のきつい登り坂で押して
歩きたくなる。



けれど今は
歩く余裕なんてない。





目的地に辿り着く為には

一旦漕ぎ出したペダルを休むことなく
動かし続けることが
制限時間内への条件なのだから。