こんにちはSiroganeです。
だいぶ案がまとまってきましたので、(タイトルは未定)始めさせていただきたいと思います。
空は一面の桃色、桜。
バックである青い空が桃色の隙間からわずかに見えるほど敷き詰められた桜を拝みながら学園まで登校できることで有名な桜ヶ丘ロード。
由来を聞かれれば単純に、「ここが桜ヶ丘という町にある学園につながっている坂道だから」と即答できるくらい単純な名前の通学路でほとんどの生徒はここを通るらしい。
そんな通学路を自分も含めた新入生達はその絶景の坂道を堪能しつつ学園の校門へ向かう。はずだったが、約1名そんな道を堪能できていない生徒がいた。俺、【七咲 良】だ。
今の状況を簡単に説明すると、登校中にチンピラ(5人)の1人にぶつかり絡まれ、路地裏に追い詰められたものの隙を見て逃走。
それで今はその真っ最中である。
「おい、何かさっきより増えてねぇか!?」
明らかにかなり増えてる。最初は5人だったのに今はざっと数えて13人くらい。
学園に逃げ込む事も可能だが坂を上ると体力の消費が多いのでボツ。警察所に逃げ込むのもこの辺には先週引っ越した麦価利だから地形は飲み込めていない。万が一あったとしても逃げ込むほどの冷静さを持っていない。
もう1つの考えを少ない知識で考えてみる。しかし浮かぶ案は最初と同じ、
全力で逃げ切るw
もうコレしかねぇ、中学のときやってた陸上の棒高跳びが役に立つを願って狭そうな路地を探す。
走る事およそ3分、とある民家で何も干されていない物干し竿を見つける。それを取ろうと手を伸ばした瞬間中からそれの持ち主が現れた。
「これちょっと借りまァァァす!!」
それを見た持ち主は当然、
「ドロボーーーーー!!!」
当たり前の発言。
チンピラに警察が加わる事を覚悟にそれをもって走り続ける。そして、見つけた。
路地、左足でブレーキをかけて右足を路地へと向け、更に左足も同じ方向に向け蹴る。
ロケットスタートのように勢い良く路地へと走る。同じくチンピラもこっちへ来る。しかし1人入るくらいが限界の路地に13人も一気に入るわけも無く1人ずつ入ってくる。計算どおり!
壁の少し前辺りに折れそうな勢いで棒の先端を突き刺し、飛ぶ。
わずかにかすったものの逃走に成功!というわけではなく、物干し竿は折れ、落下。
その後チンピラどもにボロボロになるまで殴られ、その後に続いて警察にチンピラもろとも署に連行。事情聴取を30分ほど受け警察の手によって学園へと届けられた。
登校初日から何たる不幸、せめてプロローグくらいはかっこよく決めたかった・・・ぐふっ。
2
「まさか登校初日から履歴書に泥棒の二文字を刻む事になるとわな・・・・ぷっwww」
「本人を目の前にしてそこまで全力で笑いこらえますか。もういっそのこと笑っていただいたほうが・・・・・」
「アハハハハハハハハハハハハハハハハハwwwwwwwwwwwwwwwww」
こっちが言い切る前に笑われた。
今時分の目の前にいるのは、水無月 天歌【みなづき てんか】先生。この学校に臨時で呼ばれた決行優秀な先生らしい。暗い感じの赤色の服に紺色のスカート。どちらかといえば黒に近い青い髪。
結構な美人でこの学校でも有名らしい。
「よし、教室に戻るか」
とても「よし」とはいえない会話だった気もするが無かった事にした。
どうやらご丁寧に教室まで案内してくれるようだ。先生は「着いてこい」と一言つぶやくなり立ち上がって職員室へと歩き始めた。そして職員室に入るなり魔女のような甲高い笑い声が校舎に響いた。
自然にため息が漏れた。それと同時に笑いもこみ上げてきた。いいとこなんだか悪いとこなんだか・・・・
水無月先生は職員室から荷物を抱えて出てきた。いろいろ持っていくようなので声をかけようとしたら藪から棒に
これをもてといわんばかりに段ボール箱を2つとその上にプリントを何束か持たされた。こんなに荷物があったのかと先生を見ると先生は手ぶらだった。
5分ほど歩いて教室に着いた。入るなり何もしゃべらず黒板に【水無月 天歌】と書くとダンボールをこじ開け
深く息を吸い一言。
「下校時間まで自習!」
自分も含め他の生徒の反応は同じだった。
「はぁ?」
教室に着くなり何をいい出すんだこの教師は。今まで約8年いろんな教師と出会ってきたがここまで箆棒な教師はまだ3人しか見た事が無い。
すると一人の生徒が発言。
「先生ッ!どう言うことですか!?」
すると水無月先生は疾風の如く即答。
「なんだ、さっきの言葉の意味が解らなかったか?ならもう一度」
先生はまたしても大きく息を吸い込み、
「下校時間まで自習!」
二度目の発言、今の一言でこの先生がどれだけ適当な人か理解できた。
その後は本当に下校時間まで自習だった。各自前後左右と自己紹介だの趣味の交流だので各自時間を潰していた。先生はと言うと2列目まで聞こえるくらいの音量で曲を聴きながら参考書のカバーをつけて擬装させたマンガを読んでいた。なぜそんなことを見破る事が出来たかと言うと、その理由はいたって簡単。
参考書を見ながら爆笑する教師がどこにいる。それと明らかにカバーより本のほうが少し大きくカバーの上からは恐らくマンガの主人公であろうキャラクターの定番のとがった頭の先端部位が見えていたからである。
そんな見え見えの芝居を生徒全員が無視しつつ一通りの交流を済ませた生徒は読書、予習など各自自由に過ごした。新1年生約160人のうち8割近くはこの学園の中3がそのまま飛んできたようなものなので自己紹介なんか物を改めてする必要も無いらしくものすごく静かだった。
ようやく待ちに待った下校を知らせるチャイムが学園に鳴り響く。水無月先生はイヤホンを耳から抜くと、参考書もどきと一緒にカバンの中に押し込むと急ぎ足で外へと出て行った。その後は各自荷物をまとめて下校。俺も帰りのバスに乗り遅れないように急ぎ足で靴箱へと足を急がせた。下駄箱に着いて他人の靴と間違えないように名前を慎重に確認していると、ひとつだけ張り紙のしてあるところがあった。張ってあるところは自分のところだった。内容はとてもわかりやすかった。
『完全下校時間までに旧校舎に立ち寄るように』と書かれたものだった。
旧校舎。たしかこの学園の端にある何年か前に立ち入りを禁止された学園唯一の木造校舎。
3
空は赤、空にかかった雲越しにも赤い空が見えてしまうほど空は赤く輝きを放っていた。自分は張り紙の内容に従い旧校舎に向かっている途中。いくら学園の端にあるとはいえこの学校の面積は東京ドームの約2倍。
地図も無し、方角も前後左右記に囲まれて解らず。ただ下駄箱の出口からひたすら直感で歩き続けたが見事に迷子状態。
「クソ!どこだここ!!誰か教えてくれ!」
やけくそだった。とにかく叫んだ。すると
「中庭ですよ、そこ」
と女子の声がした。声の主を求めて声の方向を見るとそこには恐らくこの学園の中学生であろう者がいた。
その方向へ歩いてみると抜けることに成功できた。
外は本当にただの路地だった。生徒が部活をしているのが見えた。どうやら本当にただの中庭をさまよっていただけだった。右を向くと声の主であろう少女がいた。
ありがとうと一言、それに続き
「旧校舎ってどこにあるか知らない?」
と質問。少女は丁寧に地図まで書いて教えてくれた。その地図をたどっていくと、中庭をさまよっていた時間の半分以下に時間で到着できた。
そこには本当に木造のボロい校舎が立っていた。入り口らしき場所には旧校舎と書いてあったあったらしい板に旧まで書いてあった。そしてその前には工事現場でよく見かける黄色と黒のテープの前に立て札があった。
内容は
『5月中旬に破棄する予定なので忘れ物は回収して置いてください。』
だった。入っていけないことは無い様なので奥まで進んでみることにした。
まずは1階。『文芸部倉庫』や『吹奏楽部倉庫』などと書かれている部屋が3,4部屋あり、その奥に広そうな部屋の入り口が聳え立つ。しかしその前には立ち入り禁止と書かれた立て札がありカギも閉められている上、鍵の中には鉄の塊のようなものがつめられてカギが刺さらないようになっていた。まるで何かを封じ込めてあるように。
そして2階。同じく3,4つほど部屋があり、いずれも文化部の倉庫に使われていたらしい。そして奥には1階と同じような見るからにも広そうな部屋の扉が聳え立っていた。しかし2階の扉は開いていた。『空いていたら入ってみたくなる』という本能に従い中に入ってみることにした。
部屋に入ると、夕日から放たれるオレンジ色の光が一直線に広間の部屋に差んでいた。その中に一人静かに本を読んでる少女が座っていた。
金髪でロング、それもざっと見た感じ腰までありそうだ。その少女は俺の気配に気がついたのか、急に立ち上がるとこちらを振り向いた。とんでもない美少女だった。
「何か御用ですの?」
急な質問に自分の脳が追いつかずとっさに浮かんだ出任せを勝手に口がしゃべりあがった。
「え、あっと・・・入部・・・・希・・・望?」
「あら、入部希望者の方でしたか。でも後あいにく他の皆さんはげーせんとやらに行かれましたわ」
「は、はぁ・・・・・」
何か適当に返答していると急に後ろから
「たっだいまぁ!」と別の少女の声が聞こえる。
振り向くとそこには声の主である少女が6人と男子が1人。この7人がここの部?の部員なのだろうか?
「いやー大量、大量!」
「まさか1000円でここまで取れるとはな」
「ちょっとした業を使えばこんなもんさ、どこのゲーセンだってな」
「店員に見つかってたら即警察行きだな」
「それより、早く取れたお菓子食べましょうよ!」
「じゃぁリーサさんお皿の準備お願いね」
「了解しましたわ」
「ねぇ、ストリ○ートファイターディスクどこー?」
「入ってないか?」
「入ってなかったよ?」
「あぁ、それなら今日売ったぜブック○フで」
『えぇぇぇぇぇ!?』
勝手に話が、進んでる!主人公的立場であるこの俺を差し置いてよくわからんが勝手に話が進んでるッ!ここは何とか自分のターンに回さなければ。ずっと俺のターンだなんてさせねぇぜ!
「あのぉ!」
「ん?あぁもしかして新入部員さん!?やったー!コレで10人目だ」
気がついたら入部扱いになっていた。
「スイマセーンかってに話が進んでるようですが、自分はまだ入るとは一言もいってな・・・・」
「じゃぁまず入部テストだな!」金髪にサングラスの男がしゃべる。
「でもストファイないから・・・・先生に任せようか!」
「え?先生って?試験って?」
脳内に浮かんだ質問を一通り言い終えた(?)後に背後に急に気配を感じる。
「呼んだか?」
「なッ!?み、水無月先生!」
反射的に交わすように先生から距離を置いた。気配が出るまで一切先生がいることに気がつかなかった。
「新米キラーと名の高いわたしとやりあうきか?」
「え、やりあうって?何を?なんでみんな盾持ってんの?」
先生は掃除用具入れから自在箒のモップ部分の無い鉄パイプのようなものを出して3本俺の足元に投げた。
先生は扉の鍵を閉め、他の8人は障害物を端に寄せる。
「さぁ、久々に本気で戦わせてもらおうか!!」
逃げられない決闘が幕を開けた。
Last
先生は箒を一本手に取ると、その箒を夕日の差し込むカーテンにかざした。瞬間
先生の手から箒が消える。それを目の当たりにした俺が驚く前に自分の後ろでバキッと何かが折れる音がした。
恐る恐る後ろを向くと、先生の持っていた箒が自分の後ろにあった机に刺さっていた。
刺さるにもいろいろある。先だけが刺さっていたり、挟まっていたり。刺さるにも物がある。先生がまっすぐ投げればガラスを破る事が可能。しかし箒は机に貫通していた。
先生はもう1本手に取り先端を俺に向ける。また消えた。そして今度は自分の首をかすり窓のふちに刺さっていた。この校舎は木造だが流石に窓はガラスで、そのふちは鉄で出来ている。しかし箒はその鉄をも貫通していた。
相手は女性。いくら力が強くても木や鉄の板に箒が刺さるほどの力はあるはずが無い。そもそも先生は一切その場から動いていない。ただ箒を持っただけ。
プラスチックの箒が鉄や木を貫通する事も考えられない。自分の焦りの多い思考をいくら動かしても何も答えは見えなかった。そして最後に出た結論。
『理解不能』
