稲刈り  /  稲作の現実 | 株式会社ウリモのブログ

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愛媛県松山市の不動産・建築業者です。
ニュースや物件情報、日々の出来事を綴ります!!

稲刈りの時期ですが皆様如何お過ごしでしょうか??(^∇^)



20日、21日は実家が稲刈りをするとのことだったので、手伝いに実家に帰りましたo(^-^)o


実家は西条市小松なのですが、松山と同様品種によっては収穫の時期です。。





農振地域の田なので一枚が大きいので、奥に見えるオレンジ色のコンバイン(稲を刈る機械)が大活躍です。

コンバインは自動で稲を刈り取り、いわゆる稲の種(お米)の部分のみを後ろに積み込み、

稲の茎の部分は自動で裁断してくれます。



(手で刈っていたいた時代に生まれなくて良かった、、、とつくづく感じさせる田んぼです(笑))




そして軽トラに籾擦り前のお米を積み込み・・・









実家の納屋(作業小屋)に持って帰り、、、




乾燥機で乾かし、、、







籾(モミ)すり器で籾を除け、、、




すると、こんな風になります。

そして、これを精米(農協などにある精米機にて)すると、

真っ白なお米になります。

・・・

(スーパーなどでは精米後のお米が売られていると思います。)






??(機械の名前が分かりませんが)自動で重さを計り1袋(30キロ)にして止まる機械

で袋分けし、





そして1袋30キロに分けて保存します。




ここで農家でない方にも分かりやすく、現実的なお話をすると・・・





1反(300坪)、松山では家が6軒~8軒立つような分譲地の広さで、


上の写真の30キロが18袋収穫できます。(20袋と言いたいところですが、20袋できるのはよほど上手な農家さんです。。)


そして愛媛県ぐらいでは、通常のコシヒカリ、あきたこまちなど、

30キロ当り、おおよそ7,000円??程度(気仙沼産コシヒカリとかは知りませんが、、、)で取引されると考えると、


300坪当たりの土地で、農家の売り上げは、

7000円×18袋=13万円??が売上です。

(実際は12万円~15万円ぐらいの間と思います。)




多いと思いますか??



しかし上記は売上です。



苗代、消毒代等は入っていません。

数々の機械代も入っていません。(機械も消耗し、劣化しますがその損料も入っていません。)

機械の燃料代、軽トラの燃料代も入っていません。



原価どころか、

人件費、固定資産税も入っていません。


因みに、松山市の市街化(住宅が建つ地域の)農地の固定資産税は、

1反(300坪)当たり、年間に10万円~15万円です。



はっきり言ってしまうと、



お米を作っても、

固定資産税を払うだけで売り上げの全てが無くなります。




農家さんは税金を払うだけで、ただ働きの上

苗代、機械代、は勿論、マイナスです。



汗水垂らして働いても、現実は上記の通りです。





勿論、野菜や果物全てがとは言いませんが、、、、



市街化区域(行政が開発を推進し、田を減らそうとしている地域)だから税金が高いということも有りますが、



利益ではなく、売上の全てが税金で取られてしまうと言う話・・


馬鹿げた話です。




そして、機械が壊れてしまうと、コンバイン、トラクター等は数百万円します。

(最新の機械を揃えると、家が建つほどの金額が掛かります。)




かと言って、農家さんが、田も作らず、土地に草を生やしていると、

近所から苦情を言われたりします。。



自分は実家が農家ですので、農家さんの気持ちが少しは分かります。




代々受け継がれてきた田なので中々手放す気にはなれないので、

田だけでも作ろう。と思われていらっしゃる農家さんが多いと思います。


そんな地主さんでも年齢で作れなくなった際や、相続税の事を考えた時には、


現実としてアパートを建てるか、土地を売却するかを検討されます。。



当然アパートをするとなると数千万円。時には億を超える借金をすることになります。



お金が欲しくて、代々の田を売られる地主さんには、

自分は今までお会いしたことが有りません。


農家さんこそ、質素に堅実にされていらっしゃる方は多いと思います。




勿論借金してアパートをし、儲けないまでも、借金がキチンと返せて、税金を払えて(相続税も)、


土地が次の代に残ることが間違いないのならば、


皆様そうされると思いますが、難しい世の中です。


少子高齢化にも関わらず、アパートが次々に立ち、

築年数が経つにつれ、空室が増え、修繕費も掛かります。



相続税対策と言って借金をしても、今までは、入居者も入り、借金、税金共に払えていたかも知れませんが、


これからの20年、30年、本格的に家余りの時代になると(今でも愛媛は既存建物の約15%~20%は空き家との統計も有り。)


安易にアパートを建て、数千万円の借金をするのは、恐ろしいことだと思います。

(アパート・マンションを否定する気は有りませんが、昔と比べ厳しい時代であると自分は思います。)



不動産(土地)を持っていることが、悩みとなり、負担となってしまうような現実が有りますが、




そんな中、

農家さん、地主さんからご相談頂き、売却のご依頼を頂く弊社では、


単純に売却をするのではなく、

気持ちを込めてお取引をさせて頂きたいと思う今日この頃です。