享年40歳 戒名エロチカ

享年40歳 戒名エロチカ

ありきたりの事をダラダラと書いていくぞ

Amebaでブログを始めよう!
 カイムがアドン邸に戻ると、葬儀屋が半分サイズで覗き窓のない棺桶を運んでいた。
 「これは何の騒ぎですか?」
 「カイム、例の物はどうだった?」
 「あ、アドン様、運良くすぐに入手出来ました。」
 褒めてくださいオーラがにじみ出ていたが、アドンはそれどころでは無かった。
 「ありがとう。奥で待っててくれ。」
 「?、あ、はい。」
 アドンは葬儀屋を退室させると棺桶の蓋を開け、カイムを呼んだ。
 「カイム、例の物を持って来てくれ。」
 「はい、ただ今。」
 カイムはアドンに袋を渡した。
 「お、これこれ。」
 小猿の燻製を確認すると、すぐ棺桶の中に納め、すぐ蓋をした。そして、葬儀屋をを再び呼び、城に運ばせた。
 アドンは城に入ると僧侶を招聘して、イザギ王とイザミ王女と一部の家臣だけの葬儀を行った。
 そして、火葬が行われた。
 老中アドンはイザミ王女のもとを訪れていた。
 「アドン、何用ですか?」
 「テラス様の事で参りました。」
 テラス皇子は王女の傍らでスヤスヤと眠っていた。
 「何も聞かずテラス皇子をお渡しください。」
 「人払いまでして、何を言いだすかと思えば、そのような冗談をわざわざ言いに来たのですか。冗談にしては面白く無いですねえ」
 「冗談ではございません。皇子をお渡しください。」
 「何なんですか、そんな事するわけ無いじゃないですか。失礼ですよ。」
 やっぱり駄目だな。
 「説明させていただきます。」
 「駄目です。」
 「聞いてください!」
 「何?そんなに凄んだりして。」
 王女は少し面倒くさそうな顔をしつつも聞いてもいいか、という態度をみせた。
 「結論から申し上げます。イザギ王より、皇子のお命を絶つように命令を受けました。」
 「そ、そんな馬鹿げたこと我が君が言うわけありませんっっっ!実に馬鹿げてます。」
 イザミ王女は動揺を隠せずにいた。馬鹿げていると口にしてはいても、実際には事実を分かっていた。
 スーッハーッ
 「我が君は、何でそんな馬鹿げた事をおっしゃるの?」
 王女は声を震わせながら聞いた。
 「占いによると、皇子がヤマト国を滅ぼすらしいのです。」
 「あのイヨとかいう占い師の入れ知恵ってわけね。分かりました、私から言って馬鹿げた事を思いとどめていただきます。」
 「イヨだけではありません。著名な占い師を招聘して、占いの結果から考慮の末に決めた事にございます。さあ、皇子をお渡しください。」
 「嫌です、やっと産まれた皇子を渡すものですか。」
 王女は皇子を抱きかかえ、泣きじゃくった。
 「諦めてお渡しください。」
 アドンは半ば強引に皇子を奪い取った。
 「悪いようにはいたしませんので。」
 アドンは背中越しに言った。
 「え、どういう意味?」
 「失礼いたします。」
 アドンは皇子を抱えてその場を立ち去った。
 カイムはしばらくして猟師ハントの家にたどり着いた。モモ肉の骨を持ち帰って捨てるため包み紙でくるみ懐にしまった。扉を二回ノックすると、程なくして扉が開き、家主が現れた。
 「ハントさんでしょうか?」
 「はい。で、アンタ誰?」ハントは無愛想な態度で聞き返した。 
 「老中アドン公の下で働いておりますカイムともうします。」
 「その老中様の舎弟さんが何の用?」
 話のペースをハントに持っていかれてカイムはあたふたしながら話した。
 「猿の子供を手に入れたいのだ、燻製になっておっても構わん。何とか譲っては貰えないか?」
 「何で?」
 「何でって、それは極秘だ」
 極秘も何もカイム自体も何も聞かされていないのだから、言えないと言うより分からないのだが、カイムはちょっと格好つけたのだった。
 「極秘って、そりゃ納得いかないよ。猿の子供も罠にかかるけど、猟師は大人になるのを待つ為に殆ど子供は逃がすんだよ。」
 「殆どって事は例外もあるのだな。」
 「あ、、、あぁ、あるよ。極めて例外だけどな。」
 形成が逆転した。カイムは我ながらやったと思った。昼寝をしている最中に起こされ寝ぼけていたハントも悪かった。うっかり口を滑らしたのだった。
 「ヤマト国の将来のために必要なのだ。礼ははずむ。この通りだ頼む。」
 「分かった。そこまで言うなら、ちょっと待ってな。」
 「?」
 ハントは部屋の奥へ入り、袋を持って来た。
 「食べかけだけど、これでいいか?」
 「ありがたい!」
 「礼ははずんでくれるんだろうな」
 「一万銭でよいか。」
 「十分だ。くれぐれも内密にな。猟師仲間の手前、体裁があるからな。」
 「分かった分かった。」といいながら、財布から一万銭を渡した。領収書は勿論ない。
 カイムは急いでアドン邸に走った。
 
 アドンは自室に戻り考えた。
 出来る事ならテラス皇子を殺したくない。
 四肢が無かろうと、食事や下の世話くらいなんとでもなるではないか。
 幼いテラス皇子を殺さずに済むにはどうしたらよいか。
 一晩考えた。
 翌朝、部下のカイムを呼んだ。
 「カイム、適当な猟師を雇え。猿の子供を捕まえてこさせろ。燻製でもかまわんからな。」
 「はい。分かりましたが、一体何故でございますか?」
 「それは言えん。いいから早くしろ。」
 「了解しました。」
 カイムは商店街に向かって駆けて行った。
 「次は王女だな。さて、如何して王女の元から皇子を離すか・・・力ずくしかあるまいか・・・その前に猿が来るまで一休みするとしよう。」
 一方、カイムは猿の燻製を売ってる燻製店に向かった。
 「おい主、猿を捕まえてくる猟師を紹介してくれないか。」
 露店の燻製店の店主は細く、褐色の肌で、目がギョロッとしていた。
 「それでしたら、ハントの事ですね。」
 「そのハントとやらはどこにおる?」
 「今、地図を書いて差し上げましょう。」
 店主は快く道案内をしてくれた。
 「ありがとう」
 「燻製はいかがですか?」
 褐色の肌に笑顔の白い歯が際立つ。
 「え?あ…じゃあそこの鶏のモモ肉を貰おう。」
 「毎度ありがとうございます。600銭になります。」
 「はい。」
 「丁度頂きます。ありがとうございました。」
 「じゃあ、改めてありがとう」
 カイムはモモ肉をかぶりつきながらハントの家を目指した。
 イザギ王はしばらく黙ったままだった。
 「私にとっての災いは、この国にとっての災い。災いの種は早めに摘み取った方が良いとは思わぬか?」
 「殺すと?」イヨは言った。
 「四肢に障害のある皇子様に我が君を脅かす力がありましょうか?はばかりながら申し上げます。占いに依存し国政を任すどころか、産まれたばかりの実のお子様の生き死にまで占いで決めるなどどうかしておいでではございませぬか?それが水溶きの王と呼ばれた方のリーダーシップですか?」アドンは淡々と語った。
 「私が政を占い任せにしていると申すか。確かにそうかもしれぬ。アドンの言うとおりテラス皇子が私に危害を及ぼすとは考え難いが、占いの内容が内容だけに反故にするわけにもいかぬ。」
 「今ここで殺しておけば、国民や近隣諸国には「死産」と言うことで事を大きくしないで済みます。」
 「イヨ!貴様、何と無慈悲な事を簡単にいいおって。」
 「私だって好きで子殺しを勧めている訳ではございません。王のため、国のためを思えば、皇子様に犠牲になって頂くしか他に仕方ありません。」
 「よし、分かった。皇子には国民のために犠牲になって貰おう。」
 「イザギ王っ!」
 「辛いのは私だ。それでも国民のためなのだ!分かってくれ。処理はアドンに任す。出来るだけ苦しまないように殺してくれ。」
 「イザミ王女には何と伝えますか?」
 「ありのまま伝えよ。」
 アドンは憤りを隠せず王の間を後にしようとした。
 「アドン、くれぐれも内密に。助産師達には箝口令をし、誓約書も書かすのだ。これはあくまでも流死産だからな。」
 「はっ!」
 アドンは王の間を後にした。
 国中…と言っても極東の小国ヤマト国、占い師が盛り沢山にゾロゾロ集まって来るなどという事はなく、3人の占い師が招聘された。

 易学のカシマ。
 「我が君、吉報です。皇子様の誕生が国を救うと出ました。」
 「テラスがどうやって国を救うのか?そもそも救って貰う程、この国は困っていないがな、ワシャシャシャシャシャ」
 ヤマト国は近隣諸国との国交が良好であり、外敵に対する危機感がなく、また、国政も良好なため、この様な発言も不思議ではないのだ。
 それでも占術士イヨは訝しげに話しを聞いていた。

 水晶占いのシシ。
 「我が君が苦しむ姿が見えます。皇子様はいずれ我が君を苦しめる存在となるでしょう。」
 「あのテラスが私を苦しめられるものか。馬鹿馬鹿しい。」

 夢占いのジュリー。
 質問に対して応える迄に時間がかかりヤキモキさせられるが的中率が高いと定評の占い師である。
 「我が君、何と申し上げにくいのですが」
 「待ちくたびれたぞ。苦しゅうない、何なりと申せ」
 「皇子様はヤマト国を救うようにも、滅ぼすようにも見えました。」

 「アドン、人払いを。」
 「かしこまりました。」
 イヨが神妙な面持ちでイザギ王に近付いてきた。
 「我が君、いかがなさいますか?」
 占術士イヨの占いは占星術をベースにした複合型魔術で、先代の王からヤマトの国政に関与してきた。
 「我が君。」
 「イヨか。待ちかねたぞ。」
 といっても日没の二時間前だった。
 「して、占いの結果は如何に?」
 「不吉と申しますより、悪い結果が出ました。」
 「何?何何何?」
 「テラス皇子が国を滅ぼすと出ました。」
 「なんと!?誠か!?本当に!?」
 「三度執り行いましたが、三度とも同じ結果となりました。三度中、三度ともですよ。」
 「占いだから信憑性ってゆうか判断基準はないからアレだけど」
 イヨはあからさまにムッとした。
 「あ、信用してない訳じゃないのよ。タダ、突拍子もない結果だから。」
 「では、他の術者に伺い下さい。」
 「そ、そうする。アドン!アドン!(チーン!チーン!チーン!)」
 「はい、我が君。」
 体を震わせ老中アドンが入ってきた。
 「いかがなさいましたか。」
 「斯く斯く然々云々かんぬんでだ、優れた占い師を集めてまいれ」
 「承りました」
 
 ヤマトという国があった。
 城は山を背にし、城下街を挟んで川が流れており、地形の要害に護られた難攻不落の城であった。
 城の主の名は「イザギ王」、民や諸国からは「水溶きのイザギ」と呼ばれていた。暴れ川であったオロチ川を、水道を整備するとともに、田畑に流し込み、且つ堀として活用する治水事業を国策として行い、更にその技術を他国に売ることで大きな国益を産んだことにゆらいする。
 妻である「イザミ王女」は身ごもっていた。イザギ王は名を「テラス」と名付けると決めており、親族、家臣共々誕生を心待ちにしていた。
 そしてイザミ王女は男子を産んだ。「テラス皇子」の誕生である。親族、家臣は、国の将来の安寧を約束されたものだと祝福される筈であった。
 その筈がそうはいかなくなったのだ。
 テラス皇子の手足には障害があったのだ。肘から先、膝から先が無かったのだった。
 イザギ王は占術士イヨに訊ねた。人払いをし、1対1の密談であった。
 「イヨよ。呼び立てしたのは他でもない、皇子の障害についてだ。コレは吉報であるか、それとも凶報であるか、いかがなものか。」
 占術士イヨは答えた。
 「我が君、件につきましては占術を施さなければ分かりません。お時間をいただきますようお願いします。」
 「あい分かった。して、どの位待てば良い?」
 「明朝にはお返事出来ますかと。」
 「分かった。務めよ。」
 「はっ」
 「それから、皇子の誕生は内密にするように。」
 「かしこまりました。」
 南相馬市で2日間ボラって
 大船渡市を3年4カ月振りにみて、現地の同業者と久し振りに喋り
 帰り際に仙台に寄った
 3日間

 常磐道を降りてしばらく、対向車はあっても、人の歩いている姿、或いは自転車に乗る姿が無く、旋律が走った。



 南相馬の仮設住宅の支援センターでボラった。
 放射線や津波の被害によって悲しみ方が違ってた。
 家に行っても良いけど寝泊まりしてはいけない地域もあり、ヤキモキしていた。
 流されて跡形もない人は思い出し泣き。
 長生きしなきゃよかったと笑いながら言うんじゃねぇよババア。
 ババア達と交通安全の旗を途中まで。



 大船渡市はゆっくりと復興していた。
 まだ津波の痕が消えていない。身元不明の遺体が並んでいた体育館。



 一方、仙台は復興バブル。

 色々学ばされた3日間だった。
 何故、ソーシャルワークはソーシャルワークで無くなったか。
 大橋兼策曰わく、「ソーシャルワークは、ケースワーク、グループワーク、コミュニティワークの三分法が統合的に行われること」である。
 メアリ=リッチモンドはその著作に残した内容は、学問の分類として地位の低い社会福祉学としてより、医学の延長としてのソーシャルケースワークの体系化を優先せざるをえなかった。故にケースワークの母と呼ばれる訳だが、その内容は、ケースワークに偏っているとはいえソーシャルワークである。
 タイミングが異なれば「ソーシャルワークの母」だったかもしれない。