パーティーをやっているカフェへ着くと、友達はまったり語りモードだった。



わたしの姿を見ると


「あれぇ~!mom!」

「遅かったね~もう来ないのかと思ったよ~」

「仕事お疲れさまー」


そう言いながら、ひとつ空いた席にわたしを座らせて

残ったチキンをお皿にとってくれた。



久々の友達との再会だった。


すると、ある子がこんなことを言った


「mom…泣いたの?」


え!?


わたしはビックリしてしまった。


「え?なんで?泣いてないよ」 と答える私に


「えー?だって目が泣いたみたいだよ」 と友達が言った。


「え?そう?泣いてないよ~」 と必死にごまかす私。


おそるべし、友達。


嘘つきで何も言えない自分がかなしかった。



チキンをつつき、お酒を少し飲んで、デザートを食べてコーヒーを飲んで

ガールズトークもつきないまま、

友達の1人が終電の時間になってしまった。


「あぁ~もう行かなきゃ!大丈夫?ゆっくり話聞きたかったんだけど」


そう言われたわたしは

「ん?うーん…」

としか答えられなかった。


わたしは正直、いつ何を聞かれるかドキドキしていた。


自分からは話せずにいた。


「まぁ、また今度ゆっくりね!」


そう言って友達は帰っていった。



みんな翌日も仕事があるからゆっくりしていられず、12時前には解散した。


みんなで駅まで一緒に向かって、友達と別れてから

わたしは足を止めていた。



そして電話をかけた。



彼が電話に出た。


あ、奥さんと一緒じゃないんだ。本当に仕事してるんだ


そう思った。



私「もしもし」


彼「おーあれ?パーティーは?」


私「今終わったよ」


彼「そうなんだ?けっこう早かったね」


私「・・・・・・・・・」


彼「なに?どうしたの?」


私「なにしてるの?」


彼「仕事だよ」


私「そっか…忙しいの?」


彼「ああ、今忙しい時だからね」


私「・・・・・・・・あのさ、ちょっと出て来れない?」


彼「うーん・・・・ちょっと無理だなぁ、仕事あるからさ」


私「そうだよね」


彼「ごめんな」


私「ううん、わかってる。大丈夫」


彼「また電話するよ」


彼がそう言って、電話を切った。




電話しちゃったのに、また言えなかった


「メリークリスマス」。



電話した自分がイヤになって、彼に会いたくても会えないことにも

胸がまた苦しくなった。



電話してしまったことを、少し後悔した。



わたしは、帰ることにした。



電車に乗って、泣きそうになりながら、メールを打った。



「Merry Christmas」



彼に送信した。



でも、日付は26日になってしまっていた。




少ししてから、彼から返信があった。


「メリクリ~!」



ばーーーか


何がメリクリだよ…


人の気も知らないで。



また胸が苦しくなった。



あの人の電話番号を覚えないように、また消した。





その夜、わたしはまたひとりで泣きながら眠りに就いた。





クリスマスは終わった。