サランの会・82回目の月例会
【6月14日・水曜日】
校舎の大時計は七時を指していた。一階左手の教員室に二人の女性の先生の姿が見える。何人かの男性の先生は机に向かっている。教員室の灯を見るだけで、元気をもらえる。

会議室に入るなり、「お久しぶりですね」の言葉だ。年末の忘年会や入学式にも参加できなかった。四月の総会も途中退席、運動会や焼き肉給食にも顔を出せなかった。久しぶりだ。
集まりが悪い。それでも二〇分過ぎになるころには、何人かが補助椅子に。二、三人を除いていつものメンバーがそろった。
「阿佐ヶ谷朝鮮学校サランの会」、今回が八二回目の月例会だ。
いつもはいきなり、この一か月間の活動報告と予定のすり合わせだが、4・27板門店会談につづき、前日、シンガポールでの朝米サミットがあったというので、昨今の朝鮮半島情勢をどう受け止めているか? それぞれがその「思い」を語ることになった。「いい方向に向かっているのでは…」、「風向きが変わっている…」、「日本だけが…それもマスコミが…」。
私は「拉致」発表後の執拗な「北朝鮮バッシング」による、在日同胞社会の「疲弊」、それにも増して日本社会の「劣化」などで、朝鮮学校を取り巻く環境がすぐに好転するとは思えないと、すこし後ろ向きな発言をしてしまったが、日本人と朝鮮人が熱く語れる場ができたことがとてもうれしくもあった。
バッシングの嵐の中での不安な日々を振り返り、「これで…孫の代には…」と、語る、「サランの会」裏方を自称する女性の言葉には胸が痛んだ。板門店での南北の首脳の出会いのシーンに多目的ホールが全校生の歓喜に包まれた。今回の朝米会談について声明したが、六年生は、彼らなりに理解したようだが、五年生は…。それでも将来、教科書にも載るかもしれない出来事だと話すと…そんな先生の話に時代の中のウリハッキヨを実感することができた。
本の読み聞かせ、児童の見守り、一日給食でのオモニ会との交流、低学年の一日宿泊授業、夜会、それに先生の結婚式…。皆がいつものようにできること、やりたいことに手を挙げ、私は二泊三日の少年団のキャンプでの補助として参加できることになった。
次回の日程を調節して、二時間余りの月例会は終わった。(金日宇)
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長谷川代表のfbには、次のようにアップされていた。
国会議員ロビングの後は、阿佐ヶ谷朝鮮学校サランの会でした。今日のサランの会は、実に魅力的な会になりました。米朝首脳会談をどう受け止めたか? というテーマで、全員発言をしてもらいました。私は「国会議員ロビングをしてみて、米朝首脳会談以降明らかに空気が変わりつつあることを実感しました。これまで何度か自民党議員もロビングしたことはありました。アポイントを取らずに行ったら、警備員に通報されて大変な思いをした経験がありました。今回は韓国から来日する二四人の訪日団と一緒に、無償化問題について参議院議員会館で文科省要請を行うので出て欲しいと要請したら、ご苦労さまです、ありがとうございますと言われたのです。明らかにこれまでの対応とは違います。五人の議員本人がこんなに長く対応してくれたのは初めてです。米朝首脳会談は、日本の風向きを変えつつあるのです。」と話しました。サランの会の全員発言は、どれも素晴らしいものでした。
*加筆して『朝鮮学校のある風景』50号に掲載します。