![笑い泣き](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/063.png)
第1912回 定期公演 Aプログラム
2019年5月12日(日) 15:00〜
NHKホール
指揮:エド・デ・ワールト
ピアノ:ロナルド・ブラウティハム
🔷ベートーヴェン/ピアノ協奏曲 第5番 変ホ長調 作品73「皇帝」
🔷ジョン・アダムズ/ハルモニーレーレ(1985)
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前半と後半で、大きく変わるプログラムだ。
ステージの後方には、ずらっと多種多様な打楽器がスタンバイしているが、まずは小ぶりなオーケストラ編成で「皇帝」から始まった。
ピアノ独奏のロナルド・ブラウティハムは、いわゆる「古楽」畑の奏者だが、今回はモダン楽器のピアノを演奏。
それがものすごく美しかった!
通りの良い、しかも円やかに粒立ちした音色で、懐の深い音楽に心地よく包み込まれた。
エド・デ・ワールト指揮のN響は、いつもながらの協奏曲名人ぶりを発揮して、肌に吸い付く伴奏をするかと思うと、ここぞという時は主張もあり、とにかく絶妙。
アンコールでは、「エリーゼのために」を弾いてくださったブラウティハムさん。
この曲は、この私が小学校1年生の発表会で弾いたくらいだから、まあ誰でもすぐに弾くには弾ける曲なんだけれど、そういう作品ほど実は恐ろしく難しいもので、あの大きなNHKホールで聞かせるとなると、どえらい勇気と自信が必要だ!!
しかしこれがまた心にしみる、泣きたくなるほど温かい演奏で、たぶん客席の多くの方をジーンとさせたのではないだろうか。
後半の「ハルモニーレーレ」は、ジョン・アダムズの代表作。
個人的に彼の作品では、「Short Ride in a Fast Machine」が、ぎゅっと魅力が凝縮された演奏時間の短さもあって一番馴染みがあるんだけれど、ミニマルの作曲家とはいえ、この人の作品には豊かな色彩があるから面白い。
今回の「ハルモニーレーレ」も、巨大なオーケストラ編成を自在に組み立てた名作で、初演指揮者でもあったエド・デ・ワールトの指揮下、N響の優秀さが遺憾なく発揮されて素晴らしかった。
NHKホールの外に出ると、毎年恒例の「タイ・フェス」が、そろそろ終わりがけとは言え、まだまだ多くの人を惹きつけて盛り上がっていた。
この日が「タイ・フェス」の開催日であることに、幸いにして朝から気がついていた私は、いつものように原宿駅側からではなく、渋谷駅から回避ルートで向かって正解だった。
毎回ご一緒になる知人のマダムが、人混み全面回避の私とは違い、好奇心溢れる方で、「ホールの開場前に屋台で買ったのよ〜」という「マンゴー」を一つお裾分けして下さった。
それがとても風味豊かで美味しく、とろけるように甘かったことは、書いておこう。
…とはいえ、私はこの類のイベントはほんとに苦手
来年こそは、N響と関係ない日に開催してほしいものだー!!