風に舞いあがるビニールシート (文春文庫)/森 絵都
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昨日読んだ、本がこれです。

森絵都さんの直木賞受賞作品。


森 絵都
1968年東京生まれ。早稲田大学卒業。90年『リズム』で講談社児童文学新人賞を受賞しデビュー。同作品で椋鳩十児童文学賞を受賞。『宇宙のみなしご』で野間児童文芸新人賞、産経児童出版文化賞ニッポン放送賞を受賞。『アーモンド入りチョコレートのワルツ』で路傍の石文学賞を、『つきのふね』で野間児童文芸賞を、『カラフル』で産経児童出版文化賞を受賞。『DIVE!!』で小学館児童出版文化賞を受賞。2006年『風に舞いあがるビニールシート』で直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)



高校生の時に母にもらった本なのですが、急に欧米式のオフィスを描いた作品が読みたくなって

この本のタイトルにもなっている「風に舞い上がるビニールシート」を読みました。

ざっとこの作品の内容を説明すると、

国際公務員として難民を助ける仕事をしているヒロインとその上司であり夫との切ない結婚生活のお話です。




悲しいラブストーリーというと、loveメインで考えてしまいがちですが

ここでは、loveのすれ違いというより、人間としての生き方のすれ違いというか…

お互いに愛し合っているのに、別れを選ばなければならないってゆうのが、すごくつらくって

私は、女なので特に女性目線で読んでしまいがちなんですが

彼が、難民救出のために現地で活動をしていて「なぜ、行ってしまうの?」と、強く感じました。

(あれ?よくありがちな私と仕事どっちが大切なの?と一緒??それのハイレベルバージョンかな~?)



一般的には、難民を助ける=しごく当然、みんなで助けよう

という、考え方だと思うんですが、その難民と自分の愛する人を天秤にかけたとき、難民の命をとるってなかなかできることではない…




このタイトルのビニールシート=難民のことを指しているんですが、日本という平和な先進国にすんでいると本当に途上国で生きている人たちのことって想像がつかないです。

頭では、わかっていてもどこかでおとぎ話のよう感じている人も多いと思う。

彼は、それを体でもって実感している人で本当に難民を助けたいと心から願っている人です。



私は、この作品を読みとかならず涙を流します。