こんばん輪島。
蜂蜜が柔らかくなったのを見て「冬が終わった」ことを認めざるを得ないきくっちゃんです。
やだ。
春やだ。雪降れ
ていうかこういうのは2月の終わりくらいに書くことですかそうですか。
気がついたら昨年の9月から書いてませんでしたごめんなさい。
なぜ書く気になったか。
箇条書きにします。
・新キャベツ
・めくるめく醬(じゃん)
・鶏の参戦
・道
・ラジオ
箇条書きも味気ないので章のタイトルにして進めてみます。
[新キャベツ]
つい先日スーパーで新キャベツを買いました。
身が詰まってて柔らかそうで、どうやったらこれを一番美味しく食べられるか考えました。
買い物をしながら「これをどう料理しよう」って考えるのが至福の時なのです(その間も買い物、レジ、袋つめ、帰宅は進行)。
生で食うのはなんか芸がないし、そもそもそんなにたくさん食べられない。
ロールキャベツとかポトフ的なのは、なんかじゅぐじゅぐして「新」きゃべつって感じじゃない。
よし焼こう。
[めくるめく醬(じゃん)]
ただ焼いて塩胡椒は間違いない。
何より焼いたキャベツの香りが好きだ。
いいソーセージ屋さんで買った手作りのソーセージと一緒に、とも一瞬考えたけれど、もうちょいガッツが欲しい。
ただただ焼いて、一部焦げるくらいに、そして最後に醤油をじゅっとひとまわし。これか?
そして帰宅。
場面は変わって。
うちの冷蔵庫の上の棚には、いろんな醬が僕の帰りを待っています。
業界用語で言うイロンナジャンマッテルーです。
ジャムとかマーガリンとかマスタードとかさけるチーズとか、背の低いものをとりあえず押し込むあの棚です。
そこでの、うちの最大勢力が醬(じゃん)です。
僕はその場所を醬荘(じゃんそう)と呼んでいます。
甜麺醤:てんめんじゃん。中華甘味噌。八丁味噌的な甘いお味噌。
豆板醤:とうばんじゃん。辛い奴。3種類持ってます。
豆豉醬:とうちじゃん。豆豉(トウチ)を醬にしてあるやつ。豆板醤と間違えて買う人多し。個人的によく使う。
芝麻醤:ちいまあじゃん。練りゴマ。担々麺とか。いま欠番してるけど格好つけて書いてみた。
XO醬:えっくすおーじゃん。これは反則。正規の醬と認めてはいない、チート系の醬。ラーメンにちょっと入れたり。
コチジャン:韓国の甘味噌。ちょっとピリ辛。
豆豉かなあ。
キャベツさ、さっと焼いて。
よし。
キャベツを焼いて、豆豉を最後に絡めてちょっと中華っぽくしよう。
[鶏の参戦]
キャベツむいて洗います。
新玉ねぎも買ったので、少し“旨味”的な観点でスライスして、まずこいつから炒めます。
ああ。もうシンプルなキャベツ料理じゃなくなったのなら、一緒に買った鳥ひき肉も入れちゃおう。ただし少なくね。あくまで主役はキャベツ。
醬系はしっかり火を通した方が美味いので、少し油を足してここで豆豉醬を投入。
じゅわぱちばちっといい音&香りがたまらんです。
そのまま強火でキャベツ投入。
豆豉だけだと少し味が強い気がしたので甜麺醤とオイスターソースを少々。
全体に絡んだら出来あがり。
これです。
感想?
そりゃもうとってもとっても美味しかったです。
ご飯とまらん。ビールとまらんやつです。
そして三口目で気づいた。
これ、
これ、
ただの回鍋肉やん。と。
ホイコーロー。
鶏肉なのはちょっと変化球だけど、味はただの美味しい回鍋肉。
[道]
目の前にある、自分がゼロから頑張って考えてたどり着いたこの素晴らしい作品がただの回鍋肉だと気づいた時の感情ですか?
哀しかったです。
嬉しかったです。
実は僕、大学生くらいのときも料理にハマってて、
「よし、トマトソースのことは大体わかってきた」
「ちょっと鮮烈さには欠けるけど、濃いめのトマトソースを作っておけば、いろんな料理の仕上げとか、煮込みのアクセントに使えるんじゃないだろうか」
って思い立って、毎日毎日トマトソースを煮詰める作業に没頭していた時期があります。
なんか時間が経つと分離するなあ。とか。
万能感を出すためにはもうちょい塩気必要かなあ。とか。
ただ煮詰めただけだとちょっとパンチに欠けるので、オレガノ?ちょっと入れる?
んー、しらこい味になるなあ。とか
試行錯誤して、やっと「万能濃縮トマトソース」が完成し、第一回記念としてシンプルなオムレツにかけて実力を確かめることにしました。
ええ。
とっても美味しいトマトケチャップでしたよそれは。
いろんな学問、特に数学や、あるいは探検や冒険のたぐい。芸術もそうだけど。
栄誉は「最初にたどり着いた者」のみに与えられます。
最初に成し遂げることの困難を人は知っているからです。
誰かが切り開いたあと、どれだけ開拓者と同じ思考、同じ行程、同じ苦労を経たとしても、もうそこに道があるのです。
後続者は「道なんか見えんかったで。俺は俺で自分でここに来たんやで」と言うかもしれない。
でもね、道はあったのよ。例え気づかなくても。
道のおかげでお前はここに来たのよ。
と、美味しい新キャベツ料理を食べながら僕きくっちゃんは、いまきた回鍋肉道を振り返ったのです。
ホイコーロードーと読みます。
ホイコーロードでも大丈夫。
[ラジオ]
前回9月にブログを書いてからの大きな変化といえばラジオが始まったことです。
夕食ホット初のレギュラー番組。
あこがれのFMだー!
夕食ホットの『お皿』といいます。
その番組後半、3人でスタジオライブをしているのですが、毎回ボーカルしょったんがむちゃぶりでカバー曲を振ってくるのです。
<その場でむちゃぶりカバーのコーナー!>と叫んでから。
しかもちゃんとした楽譜じゃなく、歌詞にコードがふってあるネットのスクショだけ渡されて。
(そもそもしょったんは楽譜を読めない)
まあたいてい知っている曲を振ってくれるので(カバーってそういうものか)そこは助かるのですが、まあひどい話です。
人前です。公共の電波です。
いきなり「今日はー、山下達郎のドーナツ・ソングでーす!」とか言いやがる。
これが毎回ね、ものすごく楽しい。
たまらん楽しさなのです。
コピーじゃなくてカバーなので、何かしら自分たちのモノにしないといけない。
一瞬でものすごく頭と指を使います。
夕食ホットはカバーを全くやってこなかったんだけど(中村中さんの曲を根岸さんとやったくらい)、いやー。
まさに先人の才能や努力や偶然の結晶。
じっさい演奏してみると、聴いていただけでは分からなかった先輩方の思考の足跡を辿ることができるのです。
いや足跡じゃないな。道と言っちゃっていいと思うのです。
回鍋肉のすごさを追体験するのと同じくらい楽しい。
毎回終わった後3人(あるいはゲストの方やスタッフや)で
「ビートルズパイセンすげー!」
「チャゲアスパイセンすげー!」
「山下達郎パイセンすげー!」
と叫んでおります。
↓聴いてね↓
かしこ。
(下にユウキ食品のバナーが出ないことを願う)