「ねぇ、このあと、うちに来ない？」
幼稚園に我が子を送り出したあとの
このひと言は、
今思い出すと
甘くてそして、
ほろ苦い思い出です。
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黙々と一人で子育てをする狭い世界から
子どもの成長と共に
一気に広がるお付き合いの世界。
嬉しくて楽しくて舞い上がって
〇〇ちゃんのママを頑張ってた。
紅茶をいれるなんて
全然好きじゃなかったのに
ガラスの大きなポットと
ティーウォーマーを買いました。
薄いガラスの柔らかい曲線。
淹れた紅茶の色が
きれいに見えて
それを微かにゆれる炎で
ゆっくりとあたためる様子は
頑張って我が家に招いた人たちを
喜ばせてくれました。
華やかで楽しくて刺激的で
だけど、不器用で。
背伸びが苦しかったあの時間。
まっすぐにボールを投げることしか
方法を知らなくて、それを相手にも要求してた。
少しの疑問も持たずに・・・・。
たくさんイヤな想いもしたけど
それと同じくらいかけがえのない経験をしました。
「A CUP OF TEA」
はちみつバードで
「紅茶の時間」を考えたときに
ふと思い出して
棚の奥にしまいこんだ
ポットを出してみました。
ああ、こんなにきれいだったかしら。
きれいなガラスの冷たさは、
「もしかしたら
あの頃誰かを傷つけたかもしれない」
・・・とよぎる気持ちで
なんとも複雑な光を放つのです。
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今なら、
背伸びをせず
無理をせず。
ひとを喜ばせるためだけではなくて
招く私自身も楽しむために
このポットを使えると思う。
過去の自分と
たまには向き合うのも
悪くない……。
はちみつバードは
そんな時間を私にくれます。
いつか
あなたを
お茶に招きたい。