バレーからB-BOY PARKからSRCから多忙だった先週。
その先週両国国技館で行われたSRC14の全試合結果は以下の通り。
SRC14
8月22日(日) 両国国技館
第1試合 SRCバンタム級ASIAトーナメント2回戦
×西村広和(2R 判定 0-3)ソ・ジェヒョン○
第2試合 SRCバンタム級ASIAトーナメント2回戦
○高橋 渉(2R 4'34" リアネイキッドチョーク)曹 竜也×
第3試合 SRCバンタム級ASIAトーナメント2回戦
×江泉卓哉(2R 1'38" TKO※ドクターストップ)佐藤将光○
第4試合 SRCバンタム級ASIAトーナメント2回戦
○石渡伸太郎(1R 2'20"ギロチンチョーク)イ・ギルウ×
第5試合 SRCウェルター級GP2010リザーブマッチ
×宮澤元樹(3R 判定 0-3)佐藤拓也○
第6試合 SRCウェルター級GP2010 1回戦Bゾーン
×高木健太(2R 0'53" リアネイキッドチョーク)Yasubei榎本○
第7試合 SRCウェルター級GP2010 1回戦Bゾーン
○奥野”轟天”泰輔(3R 0'27" KO)ニック・トンプソン×
第8試合 ×山田崇太郎(1R 3'56"反則)レオ・サントス○
第9試合 ○日沖 発(1R 2'09" 三角絞め)ジェフ・ローゾン×
第10試合 ×郷野聡寛(3R 判定 0-3)ジャダンバ・ナラントンガラグ○
第11試合 SRCミドル級タイトルマッチ
○[王者]ジョルジ・サンチアゴ(5R 4'31" TKO※タオル投入)三崎和雄[挑戦者]×
サンチアゴVS三崎、1年半ぶりの再戦となったSRCミドル級タイトルマッチ。
郷野のライト級転向初戦。
そして修斗-65kg級の王者としてSRCに凱旋した日沖。
更にはSRCウェルター級GP、SRCバンタム級ASIAトーナメントと、注目どころ目白押しとなった今大会。
今回は、三崎、郷野、日沖の3選手の戦いぶりを振り返ってみたいと思います。
ジョルジ・サンチアゴVS三崎和雄
1年半前は優位に試合を進めながらも、最終5ラウンド目にテイクダウンからバックチョークを取られ、あと一歩の所でSRCミドル級の王座を逃した三崎和雄。
今回も前回同様、壮絶な死闘となった中、何度も王者を窮地に追い込む場面を作った三崎だが、最終ラウンド、残り29秒という所で、タオル投入という形でサンチアゴにまたしても屈してしまった。
しかし、前回もそうだったが、この2人の対戦はもはや技術論云々を超越してしまった
生き物としてどちらが強いか
の戦いになってしまうね。
三崎の一度窮地に追い込まれてから復活して脅威的な強さを見せるシーンは何度も見てきているし、そういった三崎和雄に惹かれるというのはあるんだけど、それ以上に王者サンチアゴが「生き物として強かった」なあという印象。
サンチアゴもサンチアゴでギロチン取られたり、三崎の打撃でダウン取られたりと、いつ負けてもおかしくないような状況を切り抜けて最後勝ちまで持っていくんだから、相当な精神的強さの持ち主だなと実感。
前回も前回で凄い試合になったけど、今回は本当に前回以上に凄まじい試合になったと思う。
同じミドル級で言えばUFCでも絶対王者アンデウソン・シウバがチェール・ソネンに苦しめられながらもラスト5R、逆転の三角絞めで王座を守った試合があったけど、日米ミドル級のタイトルマッチ、どちらももの凄く熱いタイトルマッチに結果なったという事は、シーンにとって凄く良い事だと思うな。
ここまで5月の修斗-65kg級タイトルマッチ、リオンVS日沖戦が自分の中での今年の現状ベストバウトだった訳だけど、サンチアゴVS三崎戦はそれすらも超えてしまったね。
間違いなく現状今年のベストバウトです!
郷野聡寛VSジャダンバ・ナラントンガラグ
GRABAKAを退団してから、そしてライト級に転向しての初戦となった郷野だったが、かつてK-1 MAXやHERO'Sを主戦場に戦っていたナラントンガラグのパワーの前に屈した形。
試合の進め方自体は悪くは無かったと思うが、相手の腰の強さにテイクダウンが取れず、逆に相手にパワーを活かされてしまった時点で、郷野の戦い方では、局面を打開しようがなかった。
完敗だった。
三崎和雄が負けてしまったのはもちろん悔しいんだけど、郷野さんが殆ど何も出来ずに負けてしまった事が悔しい。
GRABAKA退団、ライト級転向と、覚悟を持って下した決断を思うと余計にね・・・。
ライト級での初勝利の時が訪れるまで、俺達は只待つのみだな。
日沖 発VSジェフ・ローゾン
メイン3試合に出場した日本人の中で唯一気を吐いたのが修斗ライト級(-65kg)王者として初の凱旋となった日沖。
ジェフ・ローゾンの打撃を落ち着いてかわし、得意のサバ折りでテイクダウンを奪って、下にされるも三角絞めで相手を極め貫禄の一本勝ち。
修斗王者としての凱旋試合を見事にクリアし、現SRCフェザー級王者マルロン・サンドロへの挑戦権を大きく引き寄せた形。
前王者・金原正徳に昨年勝っている、本来ならタイトル挑戦最有力だった筈の小見川道大は色々な諸事情により、DREAMを主戦場にしている。
そう考えると現状サンドロへの挑戦権を日沖はほぼ掴んだと言っても良いとは思っているが、果たして10月末のSRC15でサンドロVS日沖は実現するか!?
その他の試合では、特にウェルター級GPの2試合が衝撃的結末だった。
6月に、あの菊田早苗に完勝しているYasubei榎本は、高木健太を何と、相手のバックハンドブローに合わせてのカウンターのバックチョークで一本勝ち。
相手のバックハンドに合わせてのチョークなんて今まで見たことが無かったなあ・・・。凄いフィニッシュだった・・・。
更に会場に衝撃を与えたのは奥野。
かつてエディ・アルバレスを破った事があるニック・トンプソンから何と失神KO勝ちを収めるという大金星!
次はYasubeiとの対戦になるが、奥野はどこまで突き進めるか!?
バンタム級ASIAトーナメントでは、優勝候補最右翼の石渡伸太郎が2試合連続の完勝。
桜庭の弟子、高橋も2試合連続の一本勝ちを収めている。
さて、次回のSRC15は10月30日(土)に両国国技館で行われる。
開催されるのはSRCウェルター級GP準決勝とSRCバンタム級ASIAトーナメント準々決勝が行われる。
バンタム級ASIAトーナメントは、今回勝ち上がった4名とシード選手4名で優勝を目指す形。
そのシード選手に前修斗フェザー級(-60kg)王者、上田将勝の参戦も囁かれているが果たして!?
そしてSRCフェザー級タイトルマッチ、サンドロVS日沖に実現はあるのか!?