
個人的な評価★★★★★☆☆
客観的な価値★★★★☆☆☆?
MERCURY ビッザリーニ マンタ イタルデザイン
イタリア製。
リトラクタブルライトっぽいのに正面から見るとマングスタやエスパーダみたいなライトがとてもステキ。
実車は非常に苦労なさっている。
ネットで調べるとこのミニカーは1968年から1969年製造という記載がある。
メーカーがはっきりしないが、おそらくMERCURYであっていると思う。
「おそらく」というのは、ネットで調べた画像では底面の丸く彫り込まれた部分に「MERCURY」のロゴが入っているのだが、これはロゴ部分が金型から削られたらしく、その痕跡のみが残る形となっている。
また、検索画像の中にはMADE IN ITALYが明らかに後から変えられた形でSPAINになっている物もあり、金型自体が方々で流用されていたのではないかという疑念もある。
ヨネザワがNACORALに製造を依頼して「ダイヤペットヨーロッパ」の名称でマーキュリー製のほぼコピー製品を製造販売していたそうだが、それとも違うようである。
とはいえ、入れられている箱のデザインは他の古いMERCURYのミニカーでも使われているもののようなので、一応マーキュリー製ということで落ち着けておく。
( retorotoysさん より版権の問題があったというコメントがあり、最下部にその事情について書かれているネットの判例文を複写追記 10/18)
これは新宿で行われたおもちゃカーニバルで、レトロモビルの店舗で購入した。
特に欲しい物が無かったので、何を記念に買おうかと迷っていたところ、店主に「これ、これ」という感じで勧められ、「ホイホーイ」と購入。
先日ちょっとしたやり取りがあった関係もあり、表示から2割も引いてくれた。(ホントウニアリガトウゴザイマス)
2000円を超えると身構える私にとってはホイホイ買うには微妙に値段が高かったが、帰ってネットでしらべたらほぼ同じものが3万円くらいで売られていて死ぬほどびっくりした。
よくわからんが意外とレアで人気なのかもしれない。
まじまじと眺めると、これがとても味のある車で、よくよく見るとハンドルがど真ん中についていることに気づく。
ドアを開けて確認すると、座席が3つ並んでいて、その中央が運転席になっているように見える。
そりゃあマンタみたいな形になるだろうねえ。
私は車に乗らないが、ハンドルが中央というのは運転しやすいのかしにくいのかどっちなんだろう・・・
ああ、ちなみにボンネットについてる図柄がマンタらしい。
< ビッザリーニ・マンタさんの経歴 >
いわゆるコンセプトカー。
1968年デザイナーのジゥジアーロ(超有名人)が独立してイタルデザインを設立し、その第1作目に発表されたのがこのマンタ。
マンタ(エイ)という名のとおり、各部のモチーフの部分にエラの模様などがデザインされている。
世界各地のモーターショーを巡回し1970年に日本の後楽園で展示されたあと、輸送中に盗難に遭い、長年にわたり行方不明になっていた。
それがある時不意にアメリカの保税倉庫に放置されていたのを発見され、膨大な保管料等の請求がイタルデザインへ届く。
これに対してジゥジアーロは支払いを拒否、競売に掛けられ個人所有物となり、その後実家とも言えるイタルデザインに無事帰宅し保管されている。
いつみても波乱万丈。
関連するカテゴリー(アメバ水族館)
https://ameblo.jp/uenopandasan/theme-10118379587.html
マーキュリーの版権問題についての追記
(https://www.mipro.or.jp/Document/hti0re0000000vfq-att/pdf_publications_0076.pdf)より
マーキュリー事件判決(東京地方裁判所昭和 48 年 8 月 31 日判決(無体財産権民事・行政裁判例集 5 巻 2 号 261 頁))
「マーキュリー」という商標について、同じ標章を附したミニュチュアカーを輸入販売した行為は商標権侵害にあたると日本の商標権利者が訴訟を起こした事案です。「いわゆる真正商品の輸入として、我が国における商標権者が有する商標と同一の標章を附した商品を輸入することが、その商標権者の有する商標権を侵害するかどうかが問題となりうるのは、外国の商標権者が日本でも同じ標章について商標権をもっているか、他人に専用使用権を許諾しているか、あるいは、」として、c)の要件である「法律的、経済的に密接な関係」が挙げられています。更に「法律的」というのは外国での商標権者の代理人である総販売代理店であるなどというところ、また「経済的」というのは外国での商標権者とコンツェルン関係にあるなどというところ、とその具体的な形も示されています。コンツェルン関係というのは何かという点ははっきりとしないのですが、一般的には持株会社があってそれぞれの国の会社が配下に存在し、資本的なコントロールが働いているといったイメージでしょうか。
マーキュリー事件以降、例えば総販売代理店ですとか、ライセンスの契約ですとか、親子会社など、「法律的」あるいは「経済的」といった関係にあてはまる具体的な類型化が行われています。










