Tha Wall

前記事で、ロバート・ハインデル展に行ってきました。

そして、ちゃっかりポストカードを購入してきました。

名画を家で楽しむには、ポストカードが最強すぎる件w

質感もとても良く、光沢のない紙を使っています。

前記事で書ききれなかった、精神世界の共感や、自分が良いなと思った事について、作品を挟みながら書いていきたいと思う。

ちょっと真面目な記事になります。

The thread

ロバート・ハインデルは、
『人間が到達できる最高の美的領域』に惹かれ、本番までのリハーサルにひたむきに励む、ダンサーを描き続けたようです。

美しい人間の精神性と、躍動を。

shadws

ダンサーでなくても人それぞれに、理想とするものを持ち、それに向かい成長していきたいと思い、どこまで到達できるか、人生を賭して追求していくというのは、あると思います。

Miyako In White

それを視覚的に分かりやすく現しているのが、ダンサーの練習風景だったのではないでしょうか?

ダンサーに限らず、表現の世界で生きる人間は特に、自分の中の理想の最高の美的領域を、常に追求し続ける。

アーティストは、ゼロから物を産み、自分の頭の中でそれをどう作っていくか。そしてそれをどう具現化していくか。

Swan Lake

その最高の物が出来上がるまでには、人知れずもがき苦しんだり、自分との戦いだったり、色んな葛藤がある。

ダンサーは、それを肉体を鍛え上げ、最高に駆使して表現していく。

画家は、絵筆を使い頭の中にある世界を、キャンバスに具現化していく。

演奏者だって、指先の基本練習をして鍛え、音に変えて感情を表現いていく。

生きる人間は、皆、そうして表舞台に出ていないところで、人知れず努力を重ねていく。
己のために。

Waiting For The Messiah

ステージではなく、練習風景を描くのは、そういう内面的な精神性を現したいからなのでは?と、絵画を見て感じた。

そういう、内面的なものを感じることができた。

Counting

コツコツと、ひたむきに、毎日繰り返して、最高の芸術に到達する。

私のこれから目指したいものでもあります。


『練習は本番と思え。』
練習こそが一番大事。

イチローだって、裏舞台で毎日同じことの繰り返しを追求していって、スーパー選手になったのです。

天才はこの世に本当はいない。
コツコツ続けた時に、ある化学変化が生じて、レベルアップしていくのである。

そんな意味では、ロバート・ハインデルの絵を見ていたら、だんだん禅を組んでる様な気がしてきました。
私だけの感覚かもしれませんが(笑)

Pas de Deux with Floormarks

絵画的な話になりますが、
肉体の躍動感や、手足のピンと先まで魂を通わせて、美しく表現している様子が見事だなぁと思いました。

ダンスフロアの床にある立ち位置のラインが、絵画全体を引き締めているのも、面白いです。


Continuous line

↑こちらは、バレエ団の公演ポスター用に描いた作品のようです。
賞も受賞しています。

鍛えて引き締まった肉体の立体感に、肩のラインをなぞる流動的な青い線。


Dance of Passion


Down

ダンサーの休憩の様子なども、展示作品にはいくつかありました。
横になって寝ている絵とかも。

ONとOFFにも着目しているのかな、面白いなと思いました。


Dancer in black on black

展示の作品の中にはいくつか、ダンサーの体が一部、背景に同系色で溶け込んでいる様な表現方法があって、それも面白かったです。


Lovers in Gray

余白を利用して、リズムを出し、静から動を現しているのでしょうか?


ダンスをしている人が見たら、また違う見方があるのかもしれません。

なので、ダンスや踊りやっている人にも、このブログを見て何かを感じてもらえたらいいなと思います。

ちなみに私は運動音痴でダンスも出来ないw

Red-headed Dancer

↑私の一番好きな作品。
チラシには『前進』と書かれていました。

ふんわりと回転しながら一歩踏み出すその動き。そして、赤く反射する顔。

この絵には、密かなパワーと、好きなことに打ち込むひたむきな情熱を感じました。

暗い背景が、白いスカートの躍動感と、赤い顔を引き立てていますね。

絵画の解釈は、自分の自由にすればいいと思います。
その解釈が、書き手と違う見方でもいいのではと思います。


帰りにこちらを見つけました☆
ロバート・ハインデルに魅せられ、ダンサーを描いた作品の様です。

『古河原 泉 展』
10月2日〜18日 ヒルサイドテラスにて

なんだか、芸術家の魂が受け継がれて行く感じがして、面白い。
ダンサーを描くというのが、ドガから発展していってる感じもしていいですね。

気が向いたら行こうかな♪
では、このへんで🐾


【後記プチ雑談】
美術展に行くのが好きな理由は、他にもあって、電子機器から脳内がおさらばできるからです(笑)

画家の書いた作品を見ながら、何を感じながら描いたのか、想像しつつ目線と呼吸を合わせて見る。

そうしてると、禅を組んでる感じになる。
デジタル画には無い感覚です。

何も考えずぼーっと見ても楽しいし。

逆に、構図とか色使いとか目に焼きつけようと必死で見るときもあります。

色んな見方ができるのが絵画。

生きるために直接必要の無いことかもしれないけど、実は生きる事にじわじわと、芸術は関わってくるのです。