《やせて筋肉が少ない女性に糖尿病などのリスクがある》
2018.may.米国内分泌学会雑誌『Journal of the Endocrine Society』
順天堂大学大学院医学研究科・スポートロジーセンター長、河盛隆造名誉教授らの研究グループ
「ヤセすぎの女性であっても、標準体形の人よりも糖尿病のリスクが高くなる、という研究結果が出ました。
体形がスリムだと自分は健康であると考えている女性が多いと思いますが、誤った糖質制限食や運動不足は、重大な異常を引き起こしていることが多いので注意が必要です」(河盛先生)
〈研究要件〉
20代の31人
〈研究要件〉
20代の31人
50~65歳で閉経後の30人
いずれもヤセた女性(BMI(体格指数)16以上18.5未満)
骨密度
骨量
全身の筋肉量
筋力
肝臓や骨格筋にたまった脂肪量
インスリンによる筋肉や肝臓のブドウ糖処理能力
〈検査結果〉
50歳以上の閉経後のヤセた女性群では、筋力低下がみられ、筋肉量も少なく、いわゆる“サルコペニア”と診断される方が多かった。
※サルコペニアはお年寄りの転倒や骨折の原因となるもので、近年注目されているフレイル(虚弱)の特徴の一つ。
それらのうち、糖尿病予備群の割合は37%。
同年代の標準体重の女性の17%に比べてかなり高い数値。
さらに、若い女性にも同様の状態になっていた。
原因としては、
1.日焼けしたくないからと外を歩かない、日光を浴びないので骨量が少ないため。
2.炭水化物を取らない一方、体内では筋肉が運動のエネルギー源として欠かせないブドウ糖を作るため、結果自らの筋肉のタンパク質を分解することになり、筋量が低下。これに脂肪分の多い食事が相乗的に悪影響を及ぼし、脂肪肝・脂肪筋になっていることが判明。
体内に取り込んだ栄養素の量が消費量を上回っていると、本来はそれほど多くの脂質を蓄えることのない肝臓や骨格筋にも余剰に脂質がたまってしまう。
この状態が脂肪肝・脂肪筋。
これを解消するためには「食事の適正化」「体を動かす」「十分な睡眠」が肝心だと河盛先生は話す。
まず食事。
まず食事。
ごはんやパンなど炭水化物をきちんと取って、無意識のうちに多く取ってしまっている脂まみれの内容を見直す。
運動する筋肉へのエネルギー源となるタンパク質をきちんと取ることが大切。
和食が最良。
食べる順番にも留意し、野菜やきのこ、海藻類を食事の前半に取り、それから肉、魚などのタンパク質やごはんを十分においしく食べるようにする。
買い物は“最高の運動”と捉え、車や自転車を使わず歩く。
買い物は“最高の運動”と捉え、車や自転車を使わず歩く。
駅でも階段を使うなど、意識的に体を動かすことを習慣づける。
食後に体を動かす習慣をつけると、筋肉がブドウ糖を取り込むことで血糖値の急な上昇を抑えるだけでなく、筋肉も付くという好循環が生まれるという。
睡眠不足はすい臓から分泌されるインスリンの働きを低下させて血糖値を高めてしまうとともに、日中の間食を招くことにもつながってしまうので要注意。
食後に体を動かす習慣をつけると、筋肉がブドウ糖を取り込むことで血糖値の急な上昇を抑えるだけでなく、筋肉も付くという好循環が生まれるという。
睡眠不足はすい臓から分泌されるインスリンの働きを低下させて血糖値を高めてしまうとともに、日中の間食を招くことにもつながってしまうので要注意。
