[後半ブロック]
⒈
漫才せんのかおもたら、すんのかい (奧重敦史さん・吉田裕さん)
漫才『優先席の譲り方』
⑴
ネタ
①
奥重さんが下手側、吉田さんが上手側
奥重・吉田「こんばんは」
奥重「漫才せんのかおもたら!、」
吉田「すんのかーい!!」
奥重・吉田「よろしくお願いしまーす!!」
奥重「僕ら、出っ歯と天パでやらせてもらってるわけですけど」
吉田「両方ワシやないかい!」
②
本題へ。
吉田「電車で優先席に座ってて、お年寄りが乗ってきた時、」
吉田「どう声を掛けていいか分からんねんな」
吉田「言いにくい」
奥重「簡単やないか」
吉田「ほな、俺、お年寄りの役やるから、手本見せてくれ」
奥重「ガタン、ガタン(=電車の走行音)」
吉田「プシュー(=扉が開く音)」
吉田さんが杖をつき電車に乗るふりをしながら、老人の声で
吉田「席はあるかのう〜?」
奥重「おい、ふざけんなよ! 真剣にやれ!」
吉田「?」
奥重「マキバオーの顔して、馬みたいな歩き方して!」
吉田「馬ちゃうねん!」
奥重「人参あげよう思うたやないか! ちゃんと入ってこい!」
③
奥重「ガタン、ガタン」
吉田「プシュー」
杖をつき電車に乗るふりをしながら、老人の声で
吉田「席はあるかのう〜?」
奥重「もうええって!」
奥重「頭にブロッコリー載せて! 食べようか思うたやないか!」
吉田「俺の髪や!」
奥重「もう、芸名を『ゆたかっちブロッコリー』に変えろ!」
吉田「なんや、その『よこっちピーマン』みたいな芸名!(苦笑)」
奥重「よこっちピーマン? 誰がそんなしょーもない芸名付けたんや!?」
吉田「間寛平GMや!(苦笑)」
奥重「はーっ!!」
奥重さんが少し楽しげな表情も加えてオーバーに焦るふりをする。
④
奥重「ガタン、ガタン」
吉田「プシュー」
杖をつき電車に乗るふりをしながら、老人の声で
吉田「席はあるかのう〜?」
奥重「いつまでボケてんの?」
奥重「お前は新井君って友達に似てるわ」
吉田「新井君ってどんな奴?」
奥重「出っ歯で、天パで、長渕剛が好きで、メダカを飼ってて、」
奥重「、社内恋愛で結婚した奴や」
吉田「ワシやないかい!」
奥重「昔は痩せてたけど、今は太ってる奴や」
奥重「ワシやないかい!」
⑤
奥重「ちゃんとやろう!」
ついに、奥重さんが高齢者に席を譲る手本を見せるよう。
奥重「ガタン、ガタン」
吉田「プシュー」
杖をつき電車に乗るふりをしながら、老人の声で
吉田「席はあるかのう〜?」
奥重「あっ、あっ、お爺さ…っ」
吉田「へたくそーっ!!」
観客に対し、
奥重・吉田「どうも、ありがとうございましたー!」
⑵
感想
「天真爛漫」
新喜劇関連でずっとお世話になっているかた(=奧重さんファン)の奥重さん評です。
お二人の漫才は奥重さんの魅力である天真爛漫さが出ていて良いですね。
⒉
住吉大和さん
コント『およげ!たいやきくん、の歌詞ができるまで』
⑴
ネタ
作詞家に扮した住吉さんが、
たい焼きを食べながら、あの歌詞を思い付いていくもの。
住吉「ええ歌詞思い付かんし、たい焼きでも食べようか」
住吉「なんで魚の形なんやろな?」
住吉「ほんで、『もぁいにち、もぁいにち、鉄板の上で焼かれて』」
住吉「ん?」
始まりの歌詞をノートに書き込む。
住吉「毎日鉄板の上で焼かれたら、」
住吉「俺やったら『ストレスでヘルペスなるやろな』」
住吉「ん?」
『ストレスでヘルペスになっちゃうよ』の歌詞をノートに書きかけ、
住吉「…、これはちゃうな」
と手を止める等、
観客が歌詞を知っていることを前提にした笑い。
⑵
感想
間寛平さんが特に目に掛けている座員さん。
舞台に立ち慣れていない4月公演時は手を震わせていましたが、
見る見るうちに自信をつけ、
⒊
大塚澪さん
コント『貴族専用自動車教習所』
6月・7月とネタバトル公演で披露されているネタのマイナーチェンジ版。
例えば、二輪車用の標識『二人乗り通行禁止』のフリップを見ながら、
大塚「庶民の教習所では『二人乗り通行禁止』」
大塚「貴族の場合は『身分違いの恋愛禁止』」
大塚「
と、最後に付け加える一言が面白いネタ。
⒋
なんでもいいよ!! (筒井亜由貴さん・小林ゆうさん)
コント『ほつれた糸で盛り上がるカップル』
⑴
ネタ
ゆう(小林さん)のズボンの股間部分の糸がほつれており、
亜由貴(筒井さん)
二人が他愛もないことで盛り上がる。
亜由貴がゆうの股間付近の糸を引っ張ると糸の先には指輪がついて
床にぽとりと落ちる。
ゆうが自分の手の指輪を亜由貴に見せながら、
ゆう「私たちが付き合って一年の記念日」
筒井「ゆうちゃん…」
筒井「、サプライズ、きっしょ!」
⑵
感想
トイレネタやその変化形『雨傘』で二度1位を取った、お二人。
今回は、全く違う種類の良ネタを複数生み出す難しさを感じました。
⒌
高橋靖子親衛隊 (信濃岳夫さん・諸見里大介さん・多和田上人さん)
コント『新幹線の乗客』
⑴
ネタ
①
新幹線に乗車した、多和田(多和田上人さん)。
自分が座る予定の三列シートに行くと、
サラリーマン・信濃(信濃岳夫さん)が通路側席に座っている。
多和「真ん中かあ 仕方ない」
多和田が信濃に一声掛けてから、真ん中のB席に座る。
隣の信濃はメガネをかけ経済新聞を読み、いかにもエリート風で、
多和田が独り言で、
多和「(仕事が)できそうな人やな」
②
(通路側席の信濃、中央席の多和田、窓側席は空席、の順で)
巨体の諸美(諸見里大介)が大荷物で三人席にやってくる。
諸美「しゅいましぇん」
スカート姿の諸美が大股で二人の前を通り、窓側席に座る。
諸美「あちゅー(=暑ー)」
諸美は冷却スプレーを豪快に自分に吹き掛ける。
隣席の多和田にもスプレーが掛かるがお構いなしの諸美。
多和「臭っ!」
次にファブリーズを自分に吹き掛かる。
多和「直にファブリーズ掛けてる!」
隣席の多和田にもファブリーズが掛かるがやはりお構いなし。
③
諸美が席番を見上げ、
諸美「ここじゃなかった」
諸美が大荷物を持ち、大股で二人の前を通り、通路に出る。
多和田に荷物が当たり迷惑を掛ける、諸美。
諸美は乗車券を確認し、
諸美「やっぱりここだった」
諸美が再び大股で二人の前を通り、窓側席に座る。
その際、
多和「気にならないんですか!?、新聞、(股に)
スカート姿の諸美は次第に大股開きになり、
派手な(ボクサー?)
④
諸美「ご飯食べよーっと」
諸美がバッグから大きな駅弁を三つ取り出す。
諸美「豚カチュ(=とんかつ)。海老フライ。から揚げ」
多和田が独り言で、
多和「揚げもんばっか!」
多和「そりゃ、こんな身体になるわ」
諸美「ご飯も」
諸美がバッグから炊飯器を取り出し、足元に置く。
多和「炊飯器!?」
諸美が『ピッ』と炊飯ボタンを押す。
多和「今から炊くの!?」
⑤
信濃がノートPCを取り出し、
カタカタと大きな音をさせてキーボードを叩き、仕事を始める。
多和「こっちの人もうるさいな!」
多和「、って、ソリティアやってる!」
⑥
諸美「食べましゅ?」
と、とんかつを手掴みで信濃の口に近づける。
信濃はソリティアをする手は止めないまま、
諸美の手にあるトンカツを何も言わず平然と口にする。
多和「食べた!」
両脇の変人二人の行動に思わず立ち上がる、多和田。
(事前収録の声で)
乗客『静かにしてもらえますか?』
多和「あっ、すみません!」
他の乗客から怒られた多和田。
その様子に、両脇の信濃と諸美が多和田を指差し、
信濃・諸美「やばーっ」
多和「あんたらや!」
終
⑵
感想
諸美ちゃんはやっぱり最高です!
その5に続く