一般的なスーツ姿をした佐藤(佐藤太一郎)が現れる。
佐「こんにちは
ニコニコ

信「佐藤さん、こんにちは
ニコニコ
信「新人を紹介します」
と、諸美を佐藤に紹介する。

佐藤は屋台の近くの会社に勤めていて、常連客のよう。
佐「こちらのお店とは運命的な出会いでした」
佐「初めてお店を見た時、直感が働きましてね」
佐「それ以来、通うようになりました」

諸「常連の佐藤さん…」
諸美は口を小さく動かし、自分の脳を見るように、目を上げる
口笛
信「諸美ちゃん、何してんの?」
諸「お客さんの情報を脳にインプットしています」

諸「目玉…変な声…全体的にはピッコロ…
口笛
諸美が佐藤に対し、
諸「ピッコロさん
口笛
佐「ピッコロ違う!」
諸「ごめんなさい、ピコ太郎さん
口笛
佐「アッポーペン、言うてない!
アセアセ


佐藤の会社にも新人が入ったらしい。
佐「可愛い子なんです」

佐「言うてたら、こちらに来ましたね」

新人社員の安世(井上安世)が現れる。
安「こんにちは~
おねがい

信濃が安世を見た瞬間、
『ピロリロリ~ン
ラブラブ』と一目惚れの効果音がする。

信濃の周りに花畑が見えるような、朗らかな曲に合わせて、
しなちゃんダンスで気持ちを表現する。

吉田が信濃に対し、
吉「大将、何してるんですか?
キョロキョロ
信濃がダンスを止め、現実に戻る。


諸美は安世を知っているよう。
諸「ちょっと、安世~
爆  笑
安「諸美ちゃん!
爆  笑

信「二人は知り合い?」
諸「小学校のクラスメイトだったの
ウインク

 

信「こんな偶然、あるんやね」

安世が自己紹介する。


安世は佐藤に用事があったよう。
安「佐藤さん、部長が探していますよ」
佐藤はスマホで連絡を取ろうとするが、会社に置いてきた様子。
佐「携帯、忘れたな…」
佐「ほな、会社に戻るわ」

佐藤はラーメンを注文することなく、
安世と一緒に帰っていった。


信濃・吉田・諸美の三人。

諸「ははーん。お兄ちゃん、分かったわよ」
諸「好きなんでしょ?…私のこと
口笛
信「諸美ちゃんじゃない!」
吉田が加わる。
吉「俺ですか?
口笛
信「なんでや!…ほんで、顔テカテカやないか!(苦笑)」
確かに、吉田の顔が光っているように見える。

信「安世ちゃんや!あっ!
アセアセ
諸「やっぱり
ウインク

信「タイプなんや…」
信「ショートカット」
信「すらっとした細身の体」
信「何より、つぶらな瞳」


諸「お兄ちゃんは奥手なのよね」
諸「弟子時代も好きな人が居たのに、行けなかった」

吉「ラーメンはイケイケやのに、恋愛は奥手って…気持ち悪っ
ニヤリ

諸「お兄ちゃん、告白したら?」
信「告白なあ…」
諸「世界には70億人が居て、男と女、35億人ずつなの
おねがい
諸「つまり、35億分の1の奇跡の出会いってことなのよ!
おねがい
諸「チャンスを逃しちゃダメ!
おねがい

信「なんちゅう、キャラや…(苦笑)」
笑い泣き
自分でキャスティングしておきながら、
『女の子キャラの諸見里大介』を冷静に見てしまう、信濃。


信「顔を見て告白するのは、緊張するなあ」
諸「じゃあ、後ろを見て告白すれば?
ウインク
信「…分かった」

諸美が可愛く、
諸「ガンバッ!
おねがい
吉「ガンバッ!
おねがい
信「吉田までやらんでええから!」

諸「安世が来たわ!
びっくり
諸美と吉田が屋台の厨房に隠れる。


安世が現れ、

信濃が安世から目を逸らし、舞台上手側を見る。

(安世→舞台中央→信濃→、というポジションで)
安「大将さん。佐藤さんが『ラーメンを作っておいてくれますか』って言ってました」

信「あのっ、
安世さん。お伝えしたいことがあります!」
背中の向こうに居る安世に語る。

そこに、佐藤がやってきて、安世の肩をトントンと叩く。
安世は部長に呼ばれたのか、会社に帰っていく。
佐藤はラーメンを食べるため、その場に残り、安世が居た場所に立つ。


厨房から隠れて見ていた諸美と吉田が焦り、佐藤に気づかれないようアピールするが、
信濃は、安世と佐藤が入れ替わったとは知らず、安世に告白するつもりで語り掛ける。
信「あなたのことが好きでした!」


信「ショートカット」 笑い泣き
信「すらっとした細身の体」 笑い泣き
信「何より、つぶらな瞳」 笑い泣き

全て、佐藤と合致している。
 
信「僕と付き合ってください!お願いします!」
信濃が下を見ながら振り向き、手を伸ばす。

佐「…!?」
佐「大将…」
佐藤は信濃の手を取り、
佐「OKです!
照れ

信濃は佐藤の声で異変に気付き、顔を上げ、佐藤を見る。
信「えーっ!?
びっくりガーンアセアセ

 

暗転

 

 

その5に続く