佐藤・まりこ・早苗、三人。

まりこは特訓を続けている。
佐「まりこさん、できるようになってきた?」
ま「全然、できへん
タラー
早「頑張りましょ!
ウインク

佐藤が早苗に尋ねる。
佐「早苗さん、人間に触ったりできるようになるまで何年掛かったの?」
早「200年
口笛笑い泣き
佐「ほな、ちょっとくらい頑張っても無理やん!タラー


佐藤は、早苗が成仏出来ずにこの世を彷徨う悪霊になったことも気になるよう。
佐「早苗さん、なんで悪霊になったの?」
早「私、ダメ男に騙されたまま死んだの」
早「だから、好きな人ができるまで成仏できないの」
早「やっぱり、男性は純情で誠実な人がいいなあ
おねがい


佐藤は買い物を思い出し、舞台上手に消える。

まりこと早苗が二人で居ると、
NGKレジャー開発のひで子と令が現れる。

ひで子と令は、やはり、霊であるまりこと早苗には気付いていない。

早苗がまりこに令のことを尋ねる。
早「あの人、誰?」
ま「NGKレジャー開発の人で、彼氏が居る亜依に無理矢理結婚を迫っているの」

早苗が令に近付き、
早「カッコいい!
おねがい
早「スッピンの時のIKKOさんみたい
ニヤリ
似ているのか似ていないのか、カッコいいのかカッコよくないのか…。


令は早苗の臭いに気付く。
令「臭っ!キムチのニオイがする
ガーン

(ひで子→令→←早苗←まりこ、というポジションで)
早苗が令の背後に回り、お尻を触る。
令「やめてよ、姉さん!お尻を触るなんて!
アセアセ
ひ「触るわけないでしょ!?しっかりしてよ!
プンプン


霊のまりこと早苗に聞かれているとは知らず、
ひで子が令に話し掛ける。
ひ「私が必ず亜依と真也を別れさせるから
ニヤリ

ひ「キャンプ場を乗っ取るための、令と亜依の結婚…
ニヤリ
ひ「オーナーは私達を信用しているわ
ニヤリ

ひ「オーナーもバカな男ね。共同経営なんて嘘なのに
ニヤリ
ひ「NGKレジャー開発が経営に入ったら、こんなキャンプ場、すぐに取り壊しよ
ニヤリ
ひで子は、別の目的での土地使用を考えているよう。

ま「くそーっ!
プンプンアセアセ
まりこの悔しい声がひで子達に聞こえることも無い。


早苗が令の背後に近づく。
早「こうしてやるわ!
ニヤリ
と、早苗が令のズボンを下ろす。
すると、鼻とツノが伸びた象のパンツが現れる。
令「うわぁっ!
アセアセ

令「幽霊が出るって聞いたけど、もしかして、幽霊!?
ガーン

早苗は今度はひで子のドレスの中に、キャンプ場で焼いていた焼き芋を入れる。
ひ「熱いーっ!
アセアセ

ひで子が焼き芋を除け、
ひ「どういうこと!?
ガーン
ひ「一先ず、帰りましょ!
アセアセ
二人が去っていった。

 

 



まりこと早苗、二人。

買い物に向かった佐藤だが、
財布を忘れたようで戻ってくる。

まりこが佐藤に対し、
ま「佐藤さん、たいへんなんです!
アセアセ
ひで子が令と亜依を結婚させた後、キャンプ場の取り壊しを企てていることを伝える。
佐「オーナーに伝えんと!
アセアセ


佐藤の声を聞いて、舞台上手袖から真也と景子が現れる。
真「どうかしました?」

亜依が舞台下手袖から逃げるようにやってくる。
亜「真也さん。説得しようとしても、お父さん、聞いてくれないわ!
アセアセ

勝徳が現れる。
カ「亜依!その男とは、別れなさい!
プンプン


佐藤が勝徳に対し、
佐「オーナー、大事な話が!
アセアセ
佐「NGKレジャー開発は、結婚を機に、キャンプ場を乗っ取るつもりなんです!
アセアセ

カ「いい加減なことを言うな!
プンプン
佐「社長の話を聞いた人が居るんです!
アセアセ
カ「…誰や?」
佐「…まりこさんです!」

カ「何故、まりこのことを知っているんだ!?
びっくり
佐「幽霊になって現れて、オーナーとのことも教えてくれました!」
カ「ふざけるな!
プンプン
カ「どうやって調べたか知らんが、そんなことで動揺すると思うたか!?
プンプン


そこに、ひで子と令が現れる。
ひ「オーナー、結婚式の日取りを決めましょう
照れ
佐「何を言うとんや!乗っ取り目的やろ!
プンプン
ひ「言い掛かりはやめてちょうだい。証拠でもあるのかしら?
えー

まりこが『令の象のパンツ』のことを佐藤に伝える。
佐藤がひで子に対し、
佐「知ってるぞ!象のパンツ、履いてるやろ!
プンプン
すると、ひで子がスカートの股間部分を押さえ、
ひ「どうして、それを!?
びっくりアセアセ笑い泣き
佐「えっ?」
令「家族全員、象のパンツを履いてます
ウインク笑い泣き


勝徳が佐藤の話を信用し始める。

勝徳がひで子に、
勝「どういうことですか!
プンプン
ひ「バレたら仕方ないわね!
えー
勝「亜依との結婚は無かったことにしてもらいます!
プンプン

ひ「令っ!
えー
令が拳銃を取り出し、
令「こうなったら、邪魔者は皆、撃ち殺してやる!
プンプン


景子が前に出る。
景「待ちなさいっ!」

佐藤が景子を止める。
佐「危ないって!」
景「大丈夫です!」
景「私、学生時代、空手もやっていました」
景「バレエと空手を融合した技を見せます!」
景「その名も…『カレエ』
ニヤリ笑い泣き

佐「…大丈夫か?タラー笑い泣き

景子が令に対し、
景「覚悟しなさい!」
景子が空手の上段蹴り風に舞う。
次第に令に近づくが、もう少しのところで離れていく。
令「こうへんのかい!
タラー

景子が佐藤に、
景「佐藤さん。…カレエ(=華麗)に舞いました
口笛笑い泣き
佐「エゲツない仕事してるな!(苦笑)」 笑い泣き
景「私、ハートが強いんですおねがい笑い泣き


令「俺をふった、亜依から撃ってやる!
プンプン
真也が令を止めようするが、令に殴り倒される。
座り込む、真也。

佐「弱っ!ほんで、めっちゃハゲてる!
タラー

亜「真也さん!
びっくり
亜依が真也のもとに駆け寄るが、
座り込んだ真也の目線に合わさず、立ったまま、真也の頭頂部を見下ろす。
真「亜依さん、見んといてっ!!
ガーンアセアセ笑い泣き


令が亜依を撃ち殺そうとすると、
まりこが令の前に行き、
ま「あたたたたたたっ!」
と、『北斗百裂拳』を令に喰らわせる。
令が倒れ、拳銃を落とす。

佐「触れるようになった!
びっくり
ま「きっと、亜依への思いが強くなったから!」


まりこは、令が落とした拳銃を手に取る。

ま「えっ?玩具?」

まりこが玩具の拳銃を人差し指で回す。

宙に浮いた拳銃を見たひで子が驚く。
ひ「拳銃が宙に浮いてるーっ!
ガーン
ひ「幽霊ーっ!
ガーン

ひで子と令が逃げ去っていった。

 
 
その8に続く