2018/09/27 【吉本新喜劇2028】 その２

『心霊キャンプへようこそ！？』

［セット紹介］
『キャンプ場』

舞台後方に幾つかテントがあるのみのシンプルなセットです。

※
補足。
2018年9月25日10月～1日のNGK本公演、
『帰れないバーベキュー』のセットです。

 

［物語］
(敬称略)
⒈
⑴
舞台は『花月キャンプ場』。

アウトドアの格好をした幸恵(鮫島幸恵)と啓之(清水啓之)のカップルがやってくる。

啓「いやー！」

啓「…」
と、いつも通り、客席の方をまじまじと見て、
キャンプ場とは無縁のはずの観客を意識している、啓之。

先程まで前説を務めていた二人に拍手が送られる

啓「ここやね、キャンプ場」
鮫「空気も美味しいわね」

⑵
キャンプ場まで歩いてきて、啓之はお腹が空いたよう。
鮫「弁当、作ってきたのよ！」
鮫「卵焼きに、唐揚げに、ウィンナーに、ポテトサラダ」
啓「ほんま！？早よ、食べたい！」
鮫「デザートにプリンも作ってきたわ！」
啓「デザートまで！？ありがとう！」
鮫「啓之君が食べ易いようにと思って、全部おにぎりにしてきたの！」
と、アルミホイルに包まれた、ボーリング玉のようなおにぎりを啓之に渡そうとする。
啓「…」

⑶
鮫「そう言えば、この辺り、幽霊が出るらしいわね」
啓「…知らんかった」
鮫「知らずに、キャンプ場を予約したの？」
啓「俺、幽霊、怖いわ」
鮫「私は好きよ」

鮫「キャンプ場では、女の声がするらしいわ」
啓「えっ、えっ、えっ…ヒーッ！」
鮫「笑い声が聞こえるみたいよ」
啓「ヒーッ！」
鮫「『成仏したい』って、腕を引っ張られるみたい」
啓「ヒーッ！」
鮫「う～ら～め～し～や～」
啓「ハーッ！」
と、声が出なくなるネタ。

鮫「啓之君、怖がりすぎよ」
鮫「受け付けしましょ！」

⑷
啓之が奥に呼び掛けると、
キャンプ場スタッフの景子(松浦景子)が現れる。
景「どうも、いらっしゃいませ」
啓「予約していた、清水です」
景「清水様、お待ちしておりました」
景「本当に、」
その場で一呼吸分、バレエダンスをし、
景「ありがとうございます！」

啓「今、何で踊ったんですか？(苦笑)」
景「学生時代、卓球をしていたもので」
啓「バレエでしょ。(苦笑)」
景「間違えました！ハハハハハ」
景「…」
笑った後、絶妙なタイミングで
無言で目をキラキラさせ、
胸の前で両手を花のように交差させ、バレエのポージングを取るネタ。

啓「何のポーズ？(苦笑)」
景「癖なんです…」

⑸
景「カップルですか？」
啓「はい」

景子は幸恵を見て、
景「美女と、」
その後、啓之を見て、
景「ブタ」
啓「おいっ！」

景「冗談でございますよ」
景子はその場で手をヒラヒラとさせ、小さく左右に行き来するバレエダンスを踊りながら、
景「わたくし、興奮しております！」
景「テンションがバレエでございます！」

啓「意味が分からん！」

景子は幸恵の前に行き、
景「こんなところに妖精さんが」
景子は啓之の前に行き、
景「あら、ブタさん」

啓「ええ加減にせえよ！」
景「本当にすみません！」
景「…」
笑った後、絶妙なタイミングで
無言で目をキラキラさせ、
胸の前で両手を花のように交差させ、バレエのポージングを取るネタ。

結局、啓之と景子が掴み合いになる。
鮫「誰か他の人、居ないのかしら！？」

⑹
幸恵が奥に呼び掛けると、
キャンプ場スタッフの真也(松浦真也)がギターを抱えて現れる。
真「はい、はい」

真也が啓之と景子の間に入り、喧嘩を収める。

真也は啓之をあしらう感じで、
真「怒っときますんで」
啓「『怒っときます』って、曖昧な。ちゃんとせえよ！」

⑺
幸恵が真也に尋ねる。
幸「なんで、ギターを抱えているんですか？」
真「得意なんで、キャンプファイヤーの時、ギターで盛り上げたりしてます」

真也が啓之に対し、
真「今日は、お詫びにあなたのイメージソングを即興で歌います」
真也は啓之の顔を一秒見て、
真「出来ました！」

真也がギターを弾き歌い出す。
真「♪フンフリ　フンフリ」
啓「なんて言うてるか、分からん！」
真「もう一度歌うので、良く、聞いてください」

啓之が耳を近付けてから、真也がギターを弾きながら歌う。
真「♪ズングリ　ムックリ」
啓「バカにしてんのか！？」
真也がギターで、
『♪ピンポン』

啓「ふざけとんな！」

⑻
啓「責任者を出してください！」
真「それが、スタッフリーダーが辞めて、僕ら二人なんです」
景「でも、今日から新しいスタッフリーダーが来ます」

⒉
⑴
舞台下手袖から、キャンプ場スタッフの服を着た佐藤(佐藤太一郎)が現れる。
佐「どうも、いらっしゃいませ」
景「この人が新しいスタッフリーダーかしら？」

啓之は佐藤を見て、
啓「ちょっと、聞いてください！…って、えっ！？」
啓「まさか、こんなところで有名人に会えるとは！」
佐「誰と間違えてます？」
啓「ピッコロでしょ？」
佐「ちゃいます！」
啓「またまた、そんなこと」

啓之が佐藤に動きを指示し、魔貫光殺砲をさせたりする。

⑵
佐「ピッコロから離れて！」
啓之、幸恵、景子、真也が舞台袖に消える。

佐「そういう意味ちゃう！」
佐「みんな戻ってきて！」

啓之達が戻ってくる。
啓「ピッコロさ～ん」
佐「孫悟飯の真似せんでええ！」

鮫「殺しますよ？」
佐「全く似てない。ただ、言うてるだけやん！」

真也はアニメ『ドラゴンボール』がCMに入る時の数秒のメロディー、
『♪掴もうぜ！ドラゴンボール！』を弾く。
佐「CM行くなーっ！」

(↓該当部分のみ再生)

景子は可愛いポーズをしながら、
景「んちゃ！」
佐「それは『アラレちゃん』やろ！」
景子は『Dr.スランプ』を観たことがあるのだろうか？

佐「ピッコロちゃうから！見たら、わかるやろ！」

佐藤が新しいスタッフリーダーのよう。

⑶
幸恵が佐藤に対し、
幸「スタッフの人達、接客中に踊り出したり、歌い出したりするんです！」
啓「ほんま、ここのスタッフは何考えてるんですか！」
佐「ご迷惑をおかけして、すみません！」

佐藤が景子と真也に対し、
佐「ちゃんと、謝って！」

景子が啓之の前に行き、
景「…」
景「さーせん」

佐「おいっ！」

景子が啓之の前に行き、タバコの火をつま先で踏み消すような仕草をしながら、
景「…」
景「さーせん」

佐「ちゃんと、謝れ！」

景子が啓之の前に行き、「ん、ん、んっ」と喉の調子を整える。
景子は地下鉄の駅員のこもったアナウンス声を作り、
景「えー、この度はご迷惑をおかけしぁした」
景「まことに～失礼いたしぁした」

佐「駅員やん！」

⑷
今度は真也が啓之の前に行き、
ギターを弾きながら、地下鉄・長堀鶴見緑地線のメロディーで、
真「♪どうも　申し　わけ　ごさいませーーん」

(↓該当部分のみ再生)

佐「長堀鶴見緑地線のメロディーになっとるやないか！」

『チャッ チャ』
とオチの音を弾く、真也

啓之が苦笑いする。
真「今、笑いましたよね？」
啓「怒りを通り越して、笑っただけや！(苦笑)」

一先ず、啓之と幸恵の怒りは収まった様子。

その３に続く