そこに、圭吾が現れ、皆にドスを向ける。

圭「残念ながら、文化祭じゃないニヤリ

岩橋が圭吾に、
岩「文化祭やって!」
圭「お前ら、利用させてもろうた
ニヤリ

圭「俺は、テロリストの親玉や!
プンプン
更におかしな展開になっていく。

アキコが圭吾に、
ア「入院した方がええって
タラー

ひょっとこの顔や毛が生えて、焦っていた圭吾は、
岩橋達の文化祭を利用して、体に異常が生じるカプセルをばら撒いていたらしい。
自分で企んで、自分でカプセルを飲んでしまうとは、何と愚かな男なのだろうか。

 

補足。

もじゃ吉田さんは、この場面で、

『20世紀少年』のマークのようなものをマジックで手に描いて、出ていました。

しかし、劇中、誰にも触れられることはありませんでした。
テロリストの組織をイメージして描いたそうです。

 


その時、サキがドスを取り出し、
圭吾の横に付く。
サ「アニキー!
ニヤリ

サキもテロリストで、圭吾の弟分のよう。

圭「椎森と祐代の技術を自由にさせたら不味い」
圭「椎森と祐代、連れていくぞ!
プンプン


大島が圭吾とサキに対し、ホスト風に軽々しく、
大「そこまでだよー
ニヤリキラキラ

大島が警察手帳を見せ、
大「大阪府警だよー
ニヤリキラキラ

裕「今まで、ダジャレ言いに来たり、何やったん?
タラー笑い泣き
大島はホスト風に、
大「気になってー
、チョロチョロしてみたーニヤリキラキラ
裕「いちいち、腹立つ奴やな!
タラー


その時、奥重が大島に、
奥「流石ですね、大島刑事!
照れ
奥重が警察手帳を出す。

『台本のない新喜劇』でありながら、
毎回、台本のようになりつつある展開になる。


大島・奥重が圭吾・サキを逮捕しようとすると、
圭吾・サキが大島達の腕をドスで切りつける。

圭「俺たちは警察にビビるような組織じゃない!
ニヤリ

ここで、チャイムが鳴り、
舞台袖でから『5分前』のボードを掲げたスタッフが現れる。


圭吾・サキが舞台上手袖に居る椎森・祐代を人質に取る。

他の皆が舞台下手に移動する。

 

 



舞台上手袖の圭吾達と舞台下手のアキ達が対峙する。

ア「やめろーっ!」
アキコが岩橋が持っていた拳銃を取り出し、圭吾達にドスを捨てるように促す。

圭「やってみろよ!
ニヤリ
アキコが発砲音の効果音を鳴らしながら、圭吾に拳銃を発射する。
圭吾は顔色を変えることなく、ドスを振り、目の前に飛んできた弾を容易に弾く。

只者ではないことが分かる。

実弾が入っていたのだろうか?
やはり、圭吾が文化祭で盛り上がる岩橋達を利用していたよう。


サキが祐代を見て、
サ「やばい!こいつ、記憶を戻しそう!
アセアセ

祐代は、組織にとって不味い情報でも持っているのだろうか?


アキコが圭吾に尋ねる。
ア「あんたらの目的、何?」
圭「…世界征服やっ!
プンプン
ア「…」
ア「アホやん
タラー
圭「うるさいっ!
アセアセ


圭吾が裕に対し、
圭「それより、番頭!…お前、朝、何を食べた?
ニヤリ
裕「…おにぎり?
キョロキョロ
圭「具は?
ニヤリ
裕「…タラコ?
キョロキョロ
圭「甘かったやろ?…カプセルを仕込んでおいた
ニヤリ
裕「…
タラー


裕がアキコに告げる。
裕「ちょっと奥、行ってくるわ
キョロキョロアセアセ
裕は症状を皆に見せまいと考えたのだろうか?

しかし、アキが体にしがみつく。
ア「行かせない!

裕「行かせてくれ!
アセアセ

圭「あと5秒で症状が出る」

裕「…キョロキョロアセアセ
圭「5、4、3、2、1…」

裕は客席に背を向け、準備し、

ひょっとこのお面を腹に持ちながら客席の方に振り向き、
「ギャーッ!
ガーンアセアセ」と叫ぶ。

圭「お前に仕込んだカプセルは強力だから、後5分で死ぬ
ニヤリ
劇が強制終了する時間に物語を合わせていく、圭吾。

 

補足。

この場面、カーテンコールで語られた話では、

アキさんは、吉田裕さんと真希さんをお題『結婚記念日』に絡めたかったようで、

そのためには、裕さんを何としても舞台から捌けさせたくなかったようです。

一方、吉田裕さんは、感染した状態になる準備をしに、奥に行きたかったようです。


そこに、祇園カンパニーの伊賀が現れる。
伊「旅館を売る気になったか?
ニヤリ
裕「今、それどころじゃないんですっ!やばい、やばいっ!
アセアセ

チャイム。
『3分前』のボード。


伊賀がポケットから薬瓶を取り出す。
伊「これ、使って。ワクチン
ニヤリ

裕「えっ?」

裕がワクチンを飲むとひょっとこが取れる。
裕「やったー!取れたーっ!
爆  笑

裕が伊賀に感謝する。
裕「ありがとうございます!
照れ
伊「何でもお金で手に入る
ニヤリ

 
 
⒙ 
祐代に異変が起こる。
朗「あの、記憶が戻りました」
裕「…で?
キョロキョロ
朗「状況が分かりません」
裕「一緒やないか!
タラー笑い泣き
 
 
⒚ 終
残り2分は帳尻合わせの時間。
 
椎森は役柄上プラス思考で終わる必要があり、まだ達成できておらず、
皆が椎森を励まし始める。
奥「椎森!テロリストを倒すには、お前の力が必要や!テンションを上げろ!」
奥「頑張れっ!

ア「あなたーっ!


椎森のテンションが上がり、髪の毛(=カツラ)が生える。
ア「あなた、やったー!
爆  笑

アキコと椎森が唇と唇で実際にキスをする
ラブラブ

チャイム、
『1分前』のボード。


裕「…えっ?
キョロキョロアセアセ
ア「私の旦那
ウインク

ア「皆に協力してもらってたの。私たちの『結婚記念日』のためにおねがいウインク
ア「結婚記念日に、旦那のマイナス思考を直すための芝居
ウインク

 

3つのお題の一つ、『結婚記念日』をクリア拍手
これで、お題全てクリア拍手

 

裕「ちょっと、待ってください!アセアセ
裕「皆、知ってたの?
キョロキョロアセアセ
舞台の全員が頷く。

 

世界征服、借金取り、お金持ち、医者、スパイ…全て作り事だった。
そして、裕だけには何故か伝えられてなかった。

 

カプセルについては、どうなのだろう?

何も知らされていない裕は

ストレートヘアーになったり、ひょっとこが生えたりしていたが…

 

椎森については、

芝居であることを知っていたとしても知らなかったとしても、

劇中の言動が非常に恐ろしく感じてくる。

物語を冷静に振り返ってはいけないのだろう。

 

チャイム、
『30秒』のボード。


椎「僕、明るくなりました!
爆  笑

アキコがMJ『Bad』を流すと、プラス思考になった椎森が楽しそうに踊り出す。


残り10秒になり、スタッフがボードを持ち現れ、
10、9、8、と数字が減っていく。

アキコが裕以外の皆に対し、
ア「協力してもらって、すいませーん!」
皆「いぃよぉ~
照れ

アキコと椎森が抱き合う
おねがいラブラブ

裕「なんやねん、これーっ!!アセアセ笑い泣き

 

ボードの数字が0になり、劇終了を知らせる爆発音がする。

エンディング曲が流れ、緞帳が降りる。

 

裕の声は、

自分だけ芝居の話が知らされていなかったこと、
50分間、でたらめな劇であったこと、

両方に対するものなのかもしれない。

 


終。

 
 
その10に続く