高校生の令・啓之・ほたる・早苗、
新人アルバイトのひで子、五人。

ほ「もうちょっとで成功やったのにね
タラー
ほ「喫茶店にお客さんが来て、帰っちゃった…」

令「でも、気持ちは伝わったんじゃないかな?
ニコニコ

ひ「それが、ギターの音で大将が何を言っているか、聞こえてなかったみたい
タラー


佐藤は落ち込んでいるようで、
皆で元気付けることにする。

令「じゃあ、こんなのはどうかな?」
皆で輪を組み、作戦を練る。


佐藤が現れる。

ひ「じゃあ、みんな行くわよーっ!
爆  笑
佐「…?
キョロキョロ

令がMC役になり、DJ OZMA『LOVE & JOY』の替え歌を歌う。
令「♪明日を変えてく 素敵なパーティ始まる
キラキラ

令の軽快なMCに合わせて、
ほたるがヒップホップダンス、
早苗が竜踊り、
啓之がドリフのコミカルな踊りを披露する。

最後に、ひで子が人差し指を額に当てるような決めポーズを繰り返す、
変な踊りを披露する。

佐「ひで子ちゃん、何してんの?
キョロキョロ
ひ「accessです
口笛笑い泣き
ひ「『LOVE & JOY』は、accessの浅倉大介さんが作曲してるんですよウインク

 

ひで子はaccessのファンらしい。


佐「みんな、何してんの?」
ひ「大将を元気付けようと思って…」

意外にも、佐藤の心に響いた様子。
佐「そうか…ありがとう
照れ
佐「まだまだ、諦めへん」

ひ「しぶといですね
ニヤリ笑い泣き
佐「はーっ!?ほんまに元気付けたいの!?」
ひ「冗談です
ニコニコ

 
 


皆が佐藤を励ましていた時、
長髪の男性・椎森(もりすけ)が現れる。

椎森は舞台下手で止まり、公園の木々(壁)の方を向いたり、
喫茶店の方を見たり、
どこか、挙動不審に見える。

皆が椎森の方を見て、椎森に聞こえないように、
ほ「何か怪しくない?」
早「ほんまやね」

ひで子が何者か確かめに行くという。
ひ「私、気配消すのが上手いから、任せといて!
ウインク


ひで子が椎森の背後に立つが、
椎森は全く気づく様子がない。

今度は、ひで子が椎森の背後から椎森の両肩に手を置くが、椎森は全く気付かない。
佐「おかしいでしょ!?
タラー

椎森が、自分の背後に居るひで子を肩越しに見て、目を合わせるが、
何事も無かったように、また前を向く。
笑い泣き
佐「何で気付かんの!?タラー


ひで子が戻ってくる。
ひ「大将、一つ分かったことがあります」
佐「何?」
ひ「あの人、加齢臭、めっちゃ酷いです
ニヤリ

佐「肝心な事、何も分かってないやないか!タラー


佐藤が椎森に近付き、声を掛ける。
佐「あの、さっきから、何してるんですか?」
佐「あなた、行動が怪しいですよ
プンプン

椎「友達とはぐれてしまって…
アセアセ
ひで子が椎森の前に立ち、 
ひ「それなら、携帯で連絡を取ればいいじゃないですか!
プンプン
ひ「怪しいです!
プンプン
ひ「何か隠してるんじゃないですか!?」

ひで子が椎森を捕まえようとして、髪の毛を掴むと、
それはカツラで、椎森の頭部が露わになる。

ひで子が佐藤に、
ひ「ハゲ、隠してたみたいですね
口笛笑い泣き


椎森は佐藤に、喫茶店で勤めている女性について、あれこれ尋ねてくる。
佐「何で、そんなこと聞くんですか?」
椎「僕、カフェマニアでしてね。店員のことまで、全部知りたいんです
アセアセ

佐「…やっぱり、怪しいですね
プンプン
椎「怪しくないです
アセアセ
椎森が逃げるように去って行った。
 
 


まりこが喫茶店から現れる。
ま「買い出しに行かなきゃ
ニコニコ

まりこが舞台下手袖に向かおうとして、佐藤が声を掛ける。
佐「まりこさん、ちょっと!」
ま「何ですか?」
佐「あの、今、怪しげな男がやって来て、まりこさんのことを調べてました」
ま「…
ショボーン


ま「短い間でしたが、お世話になりました
ショボーン
ま「私、この町を出て行きます」

佐「そんな、急に!…良ければ、お話、聞かせてもらえますか?」

ま「…
ショボーン
ま「私、以前住んでいた町で、ある男性からストーカー被害に遭っていたんです」
ま「精神的にも追い詰められて、仕事をクビになりました」

ま「心機一転、この町に引っ越してきたのに、何でこんなことになるんやろ…
ショボーン


佐藤がまりこに告白する。
佐「僕に、あなたを守らせてください!」
ま「…えっ?」
佐「あなたの笑顔が好きでした」
佐藤がまりこに惚れた理由が分かる。

佐「僕と付き合ってください!」
ま「…」
ま「ごめんなさい!」

まりこの返事を聞いた、ひで子。
佐藤に対し、
ひ「大将…
ショボーン…アーッハッハッハ!爆  笑
ひ「この状態で普通、フラれるーっ?
ニヤリ
佐「…
タラー

令が、フラれて落ち込む佐藤をカメラで撮影する。
令「来年の年賀状で使わせてもらいます
ニヤリ笑い泣き
佐「やめろ!タラー


佐藤がまりこに尋ねる。
佐「僕では駄目ですか?」

ま「そうじゃないんです!」
ま「私、亡くなった親の借金を300万円抱えてて…」
ま「こんな状況では付き合えませんショボーン

すると、佐藤が屋台の裏から預金通帳と印鑑を取り出し、まりこに渡す。
佐「これ、使ってください!」

ひで子が佐藤の行動を止めようとする。
ひ「大将の大事なお金、渡しちゃ駄目です!
プンプン
佐「ひで子ちゃん…」
ひ「私の給料、どうなるんですか!
プンプン笑い泣き
佐「えっ?」

ひ「こんな女に渡すなら、せめて私に半分ください!
プンプン笑い泣き
ひ「150万、ちょうだい!プンプン笑い泣き

佐「自分のことしか考えてないやないか!タラー


佐藤が通帳をまりこに渡す。
ま「…ありがとうございます。(涙)」

ま「町を出る支度をしてきますね」
まりこが涙しながら、喫茶店に消えて行った。


啓之が佐藤に尋ねる。
啓「300万も、ほんまにいいんですか?」
佐「お金なら、また貯めたらええよ
照れ

早苗は佐藤の行動に感動したようで、
早「大将。『色黒変態タコ坊主』言うて、すみませんでした
ショボーン笑い泣き
佐「初めて聞いたぞ!タラー
早「陰で言うてただけです
ニヤリ笑い泣き
佐「…最低やなえー
 
 
その6に続く