徹郎・真希・一憲・まりこ、四人。

そこに、マサキン・奥重・小寺が怒った表情で現れる。
桜「映像を確認したら、糸が付いていましたよ!
プンプン

徹郎が正直に打ち明ける。
徹「…実は、弟は引きこもりになっていたんです
ショボーン
徹「元の啓之に戻ってもらいたくて、みんなで一芝居打ったんです」

そこに、啓之が現れる。
啓「兄ちゃん、それ、ほんまか?」
徹「すまんかった
ショボーン

啓「…ショボーン


旅館から、大きなバッグを持った令が出てくる。

老人らしい絞った声で、
令「そろそろ次の旅に出ようかと思ってな
照れ


そこに、警官・太田が現れる。
太「旅館荒らしの手配書をお持ちしました」
太「…って、まりこちゃん、なんちゅう格好してるの!?
びっくり
ま「色々あって…
アセアセ


太田が手配書を広げると、写っているのは、令。

令「バレたら、しゃあないな!
えー
令がナイフを取り出し、
まりこを人質に取り、舞台上手に移動する。

令「ちょっと待て。喋りづらい
アセアセ
令「めり、めり、めり、めり…」
と、スパイの変装のように顎からマスクを外す(フリをする)。
笑い泣き

老人の絞った声のまま、
令「これでええ」
笑い泣き
徹「(見た目も声も)一緒かい!タラー

令は老人の声をやめ、
令「冗談や。老人のフリをしていただけや!」

 
 


令と人質のまりこが舞台上手に立ち、
他の皆が舞台下手に立ち、対峙する。

奥重がその様子を撮影している。

一憲が一歩前に出る。
一「その子を放すんじゃ!」
一「…一句、できた」
笑い泣き

令「聞きましょう」 笑い泣き

一『左目の下に ホクロがある方が まなかな口笛』 笑い泣き

令「勉強になったので、この子を解放しよう照れ笑い泣き
令「…」
「冗談や!
令がまりこのボンテージ服の首輪に付いた鎖を引っ張る。
苦しそうにする、まりこ。


徹郎が太田に頼む。
徹「なんとかして!
アセアセ
太「分かった!
プンプン
太「お巡りさん、呼んでくるわ!
アセアセ
と、一目散に逃げていく。


徹郎が一歩前に出て、令に対し、
徹「俺の大切な人を放してくれ!
アセアセ
啓「…どういうこと?
びっくり
徹「あっ、いや…
アセアセ

前「旦那さん、駄目です!」
前「それ以上言うたら、」
前「旦那さんとまりこさんが付き合っていることがばれてしまいます!」

啓「俺を騙してたんか!
プンプン
徹「…すまん
ショボーン
徹「でも、今はその話をしている時と違う」


ま「助けてーっ!
ガーン

啓之がまりこを助けようとして、
令にナイフで腕を切られる。

ま「キャー!」
悲鳴を上げるまりこを令が殴り倒す。

その瞬間、啓之の怒りが頂点に達する。
啓「まりこちゃんに、何をするんやーっ!!!
ムキー
舞台の照明が薄暗くなり、啓之に光が当たり、
まるでオーラを纏っているように見える。


啓之が手に力を込めると、
令が回り出し、床に叩きつけられるように倒れた。

桜「やっぱり、超能力はほんまやったんや!
びっくり
桜「僕が回転した時も力を感じたんです!」

徹「…!
びっくり
徹「まりこちゃんが居るからや!」
前「どういうこと?
口笛

徹「だから、啓之はまりこちゃんのことが好きだから!」
前「…どういうこと?
口笛笑い泣き
徹「もう、ええ!タラー


補足。
昔、TVで力を発揮できなかったのは、まりこが引っ越して、啓之の傍に居なかったから。
マサキンや令に対して力を発揮できたのは、まりこが傍に居たから。

ということのようです。


太田が都合よく現れる。

太田はピストルを構えながら、
太「大人しくしろ!」
太「逮捕する!」
と、令の前を素通りし、まりこのもとに向かう。
太「猥褻物陳列罪!」
笑い泣き

徹「まりこちゃんや!アセアセ


太田が令を連行される。
 
太田の隙を見て、令が逃げる。
 
徹「逃げたで!」
太「大丈夫!俺、学生時代、陸上部にいたからウインク
太田は100m走のようにクラウチングスタートの姿勢を取り、
拳銃を上に向けて撃ち、追っていった。
 
徹「早よ、追えよ!タラー
 

奥重もYouTube用に満足の行く画が撮れたよう。

奥重・小寺・マサキンが帰っていった。
 
 
その7に続く