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⑴
警官の桜井が現れ、奥重を逮捕しようとする。
すると、奥重はドスを取り出し、抵抗する。
⑵
その時、アキコの声がする。
ア「やめなー!」
警察手帳を取り出す、アキコ。
アキコも刑事だった。
アキコは普通に奥重を殴り倒す。
桜井が奥重を確保する。
圭「殴るだけって…普通過ぎる。(苦笑)」
圭「特別な技とか、無いの?(苦笑)」
アキコは圭吾の声を聞き、柄杓でバケツを叩く。
『ドンドンドン ドンドンドン ドンドンドン』
すると、酔っ払いの敬介が踊りながら現れる。
⑶
今度は、敬介が警察手帳を見せる。
も「実は酔拳の使い手だったんです」
も「酔拳、試していいですか?」
スキットルを取り出し、酒を飲む、敬介。
圭「もう、解決してるけどね…(苦笑)」
⑷
『3分前』のボード。
圭吾の声を聞いてか、
も「私は、刑事ではない!」
敬介が突然立場を変え、奥重の落としたドスを手に取る。
すると、洋行が
洋「そこまでや!」
と、警察手帳を取り出す。
洋行も刑事だった。
それを見た奥重も警察手帳を取り出す。
ショバ代を要求していたはずの奥重まで、刑事だった。
圭「複雑すぎるやろ」
警察手帳の出し合いになり、
もはや、何の事件で、誰が犯人なのか、全く分からない。
敬介が口を開く。
も「親父を殺されたんや!

この中に、敬介の父親を殺した犯人がいるのだろうか?
そもそもの発端、奥重刑事は、
圭吾にショバ代を要求するフリをしたのだろうか?
⑵
その時、アキコが敬介を殴る。
ア「いい加減にしなさい!

ア「あなたは、私の息子でしょ!」
敬介は、アキコと忠志の息子だった。
⑶
アキコが息子の敬介に告げる。
ア「お父さんには、もう時間が無いの!」
約束の1分間が過ぎたのか、過ぎてないのか、
忠志がベンチに横たわっている。
も「親父っ!」
父親が殺されたというのは、
敬介の勘違いだったよう。
⑷
『1分前』のボード。
アキコが忠志の持つ『ピンクの財布』を取り、英利に渡す。
星「これを渡したら、忠志さん、助かるかも…」
即興で、生死のルールが追加されていく。
地獄に行くことと代償に、自分の判断で『1分間』を作り出すことができるなら、
触れても死なずに助けることも、何でも可能なのだろう。
⑸
あき恵にも、ピンクの財布を持つ英利が見えるよう。
浅「見えたわ、英利さん…」
星「あき恵さん…」
英利があき恵に財布を渡すと、
忠志が息を吹き返す。
⑹
『30秒前』のボード。
抱き合う、あき恵と英利。
幽霊に触れた人は、死ぬルールなため、
星「(あき恵が)死んだ」

浅「私達は、天国で愛し合うの


アキコが素で感動している感じで、あき恵を指差し、
ア「『愛し続けた人』や!」
英利は、忠志は新しいルールを設けて助けたが、
あき恵を助けることはしない。
そして、代償として地獄に落ちる予定の英利が
あき恵と天国で愛し合えるかどうかは、二人にしか分からない。
⑴
『10秒前』のボード。
劇の最後には舞台に立っていたい大須賀が
脈略無く、現れる。
皆「…


⑵
『9、8、7…』
ボードの数字が減っていく。
アキコが大須賀に対し、
ア「どうしたの?(苦笑)」
大「…

大「たこ焼き、一つください!



ア「まじ卍ーっ!!


ここで、ボードが『0』になり、
50分ちょうどの劇の終了を告げる爆発音が轟く。
終。
[最終的な役]
アキ…掃除のおばちゃん→忠志の妻、刑事
西川忠志…公園の◯◯→掃除のおっちゃん、アキコの夫、英利の友人
もりすけ…3人に喧嘩を売る人→酔っ払い、刑事、忠志とアキコの息子
もじゃ吉田…たこ焼き屋台の店主
星田英利…自由→幽霊、忠志の友人、あき恵の彼氏
鮫島幸恵…女子高生(最終的には意外な人)→英利の妹、スケバン刑事
浅香あき恵…何かを愛し続けた人→ストリートミュージシャン、英利の彼女
玉置洋行…お客さん→親子のストリートミュージシャン、刑事
松浦景子…お客さん→親子のストリートミュージシャン
奥重敦史…ガラの悪い人→借金取り、刑事
桜井雅斗…警官
セルライトスパ・大須賀…常に何かに怯えている人→会社社長の息子