警官の桜井が現れ、奥重を逮捕しようとする。

すると、奥重はドスを取り出し、抵抗する。


その時、アキコの声がする。
ア「やめなー!
ニヤリ
警察手帳を取り出す、アキコ。

アキコも刑事だった。

アキコは普通に奥重を殴り倒す。
桜井が奥重を確保する。

圭「殴るだけって…普通過ぎる。(苦笑)」
圭「特別な技とか、無いの?(苦笑)」

アキコは圭吾の声を聞き、柄杓でバケツを叩く。
笑い泣き
『ドンドンドン ドンドンドン ドンドンドン』
すると、酔っ払いの敬介が踊りながら現れる。


今度は、敬介が警察手帳を見せる。

も「実は酔拳の使い手だったんです」
も「酔拳、試していいですか?」
スキットルを取り出し、酒を飲む、敬介。

圭「もう、解決してるけどね…(苦笑)」
笑い泣き


『3分前』のボード。

 

圭吾の声を聞いてか、
も「私は、刑事ではない!
プンプン

敬介が突然立場を変え、奥重の落としたドスを手に取る。

すると、洋行が
洋「そこまでや!
プンプン
と、警察手帳を取り出す。

洋行も刑事だった。

それを見た奥重も警察手帳を取り出す。

ショバ代を要求していたはずの奥重まで、刑事だった。

圭「複雑すぎるやろ
タラー

警察手帳の出し合いになり、
もはや、何の事件で、誰が犯人なのか、全く分からない。

 
 

敬介が口を開く。
も「親父を殺されたんや!
プンプン

この中に、敬介の父親を殺した犯人がいるのだろうか?
そもそもの発端、奥重刑事は、
敬介を炙り出せることまで見越して、
圭吾にショバ代を要求するフリをしたのだろうか?


その時、アキコが敬介を殴る。
ア「いい加減にしなさい!
プンプン
ア「あなたは、私の息子でしょ!」

敬介は、アキコと忠志の息子だった。
 
敬介が奥重に人質に取られた時は
アキコは「関わりがない」と敬介を見捨てたように思うが…。
いや、親子だからこそ、
阿吽の呼吸で、柄杓のリズムに踊りを合わせられたのだろうか?
 
…この時点になると、深く考えてはいけない。


アキコが息子の敬介に告げる。
ア「お父さんには、もう時間が無いの!」

約束の1分間が過ぎたのか、過ぎてないのか、
忠志がベンチに横たわっている。

も「親父っ!」

父親が殺されたというのは、
敬介の勘違いだったよう。


『1分前』のボード。

アキコが忠志の持つ『ピンクの財布』を取り、英利に渡す。
星「これを渡したら、忠志さん、助かるかも…」

即興で、生死のルールが追加されていく。
地獄に行くことと代償に、自分の判断で『1分間』を作り出すことができるなら、
触れても死なずに助けることも、何でも可能なのだろう。


あき恵にも、ピンクの財布を持つ英利が見えるよう。
浅「見えたわ、英利さん…
おねがい
星「あき恵さん…
おねがい

英利があき恵に財布を渡すと、
忠志が息を吹き返す。


『30秒前』のボード。

抱き合う、あき恵と英利。

幽霊に触れた人は、死ぬルールなため、
星「(あき恵が)死んだ」
笑い泣き

浅「いいのおねがい
浅「私達は、天国で愛し合うのおねがいラブラブ

 

アキコが素で感動している感じで、あき恵を指差し、
ア「『愛し続けた人』や!
びっくり爆  笑」 拍手拍手

英利は、忠志は新しいルールを設けて助けたが、

あき恵を助けることはしない。
そして、代償として地獄に落ちる予定の英利が
あき恵と天国で愛し合えるかどうかは、二人にしか分からない。

 
 
⒕ 終

『10秒前』のボード。

劇の最後には舞台に立っていたい大須賀が
脈略無く、現れる。
皆「…
キョロキョロアセアセ


『9、8、7…』
ボードの数字が減っていく。

アキコが大須賀に対し、
ア「どうしたの?(苦笑)」
大「…
アセアセ
大「たこ焼き、一つください!
ニコニコアセアセ笑い泣き

ア「まじ卍ーっ!!爆  笑アセアセ

ここで、ボードが『0』になり、
50分ちょうどの劇の終了を告げる爆発音が轟く。

 

 

終。

 

 


[最終的な役]
アキ…掃除のおばちゃん→忠志の妻、刑事
西川忠志…公園の◯◯→掃除のおっちゃん、アキコの夫、英利の友人
もりすけ…3人に喧嘩を売る人→酔っ払い、刑事、忠志とアキコの息子

もじゃ吉田…たこ焼き屋台の店主

星田英利…自由→幽霊、忠志の友人、あき恵の彼氏
鮫島幸恵…女子高生(最終的には意外な人)→英利の妹、スケバン刑事
浅香あき恵…何かを愛し続けた人→ストリートミュージシャン、英利の彼女

玉置洋行…お客さん→親子のストリートミュージシャン、刑事
松浦景子…お客さん→親子のストリートミュージシャン

奥重敦史…ガラの悪い人→借金取り、刑事

桜井雅斗…警官

 

セルライトスパ・大須賀…常に何かに怯えている人→会社社長の息子

 

 

その8に続く