思慮浅はかな自分を変えるべく
今回手に取ったのが本書。
まず「深く考える」とはどういう事なのか。
それは「自分の中の賢明なもう1人の自分と対話する事」と著者はいいます。
賢明と言われても、何が優れているのか。
それは「直感力」と「記憶力」です。
直感力とは、ロジックではなくフィーリング。
即ち感覚です。
付け焼き刃の知識ではなく、今迄蓄えてきた経験を元に瞬時に判断します。ピンチの時程活躍します。
記憶力については、意識的に思い出そうとしてもなかなか思い出せない事ってありますよね。
逆に、何気ないふとした時に昔の事を思い出したりしませんか?
その他にも走馬灯の話があるように、人間の記憶は私達が思っている以上に蓄積されています。
意識的に呼び出す事が難しいのです。
さて、どうすればこの頼れる自分が現れてくれるのか、方法が書いておりました。
・無意識の自己限定を妨げる
勝手に常識や当たり前だと決めつけている事は多いです。その縛りこそが無用。迷信です。
フラットに物事と向き合ってみましょう。
・文章化してみる
目的は文書に表す事ではなく、考えを深める事。
もう1人の自分へ呼びかけるように行うのです。
・異質なアイデアを結びつける
あえて対極なアイデアを結びつけてみる事も面白いかもしれません。
・何故?を問いかける
自問自答を繰り返すも、答えを出そうと欲張ってはいけません。一度寝かせてみてふとした瞬間に賢明な自分が現れるのです。
本書では、様々な格言や著者の知見等が紹介されております。いくつか挙げてみましょう。
・静寂心とは
人はピンチになった時ほど何か手持ち無沙汰に感じがちです。そこをあえてじっと待ってみる。
そのピンチな状況を静かに見つめてみるのです。
心は天邪鬼なので、深呼吸をしたところで効果を期待してはいけません。
・完璧主義者
「細部に神が宿る」と言って、何でもかんでも全て完璧を目指すのは不可能です。それでは体調崩します。
大切なのは「こだわるべき細部と捨て置くべき細部」の分別をつける事。そしてこだわった細部を愛するのです。
何かミニマリズムを感じました。
・結果と目的
創造性を身に付けたい!と思っても身につきません。良い作品を作った結果、身につくもの。
目標を考える際は特に注意しましょう。
その他様々な知見が書かれておりましたが、私としては「心の置き所」がキーワードだと感じました。
もう1人の自分と対話するには、事前準備が必要なのは前述の通りです。
何を取り組むにしろ、近過ぎても、遠過ぎてもダメで、最適な心の置き所があるのです。
それを見つけ出す事こそが近道…
思考の修行継続します!
