『悪絶呂(アークゼロ)/悪王(アークワン)』

絶呂王(ゼロワン)の項にて、三国志演義で有名な曹操(孟徳)は自らを「絶呂王(ゼロワン)」と呼んでいたことは前述したが、
この三国志演義が初めて日本に伝わった際、日本人好みの「不遇な主人公が仲間と一緒に強大な悪に立ち向かう」内容に脚色され、
劉備が善の主人公、曹操が倒すべき悪役のようにイメージを与えられてしまったことはご存知のことであろう。
これにより"絶呂王"曹操は、当時の日本において「悪絶呂(アークゼロ、悪の絶呂王)」や「悪王(アークワン、悪の王)」と呼ばれるようになり
破滅や恐怖と言った負の感情、「破負穢苦倒・困故老損(パーフエクトウ・コンコロウゾン)」を持つ"乱世の奸雄"として有名になってしまった。
これを知った中国人は「絶呂王(ゼロワン=曹操)は、痛々しく、微妙で、愚かな蛮族になりはてた」、すなわち
絶呂痛微愚蛮(ゼロツービグバン)」、また転じて「絶呂痛(ゼロツー)」と呼び、憎悪や絶望、憤怒を感じたという。

現代、仮面ライダーゼロワンという特撮番組において、ゼロワンやゼロツーとして戦っていた主人公の飛電或人が
秘書ロボット(イズ)が破壊されたことにより悪意に染まり、ラスボス・仮面ライダーアークワンになってしまうという衝撃的な展開を見せているが、
ゼロワン(絶呂王)がアークワン(悪王)になるという展開、ゼロツーおよびその必殺技「ゼロツービッグバン」、
またアークワンの必殺技「パーフェクトコンクルージョン」などから総合的に考えても、上記の故事をなぞっていることは間違いない。
なおアークゼロ・アークワンは悪意をラーニングし強くなるが、これは曹操(悪王)配下の一、典韋の異名である「悪来(アクライ)」、
すなわち「悪意を来認具(ラニング、来て認め具すること)した者」から来ていることは意外と知られていない。

民明書房刊『つよいぞ!かっこいいぞ!仮面ライダーアークワンひみつ大こうかいブック』より





今回のゼロワンはびっくりしました…
ゼロツーでバッタバッタと敵を倒していき(ダジャレ)、滅かアズの変身したアークワンと渡り合うのかと思いきや、
まさかの
或人悪堕ち。

いやー、ホント驚きました。
ゼロワンについては(ジオウに比べ)沈黙していた民明書房も、アークワンについては放送翌日にムック本の販売を開始するとかの衝撃。
イズショック(イズの爆発)による何からのパワーアップで想定されるうち、一番悪いルートなんじゃなかろうか…
次回が非常に気になります。

ちなみに上記の話で出てくるネタはこちら↓




閑話休題。


実は今回全く作る予定なかったんですが、アルトが悪のアークになる、と言うことに衝撃を受け急遽作成へ。
得意な三国志演義がベースだったこともあり、今回は(無理矢理突っ込んだ)悪来の所以外はすぐに完成しました。
ちなみに、中国で三国志演義が成立したころから曹操の悪役化はされていたらしく、日本に渡って改変されたわけではないのでそこだけ補足。


曹操と言えば、「げぇっ関羽」(風評被害)

ちなみに「待て あわてるな これは孔明の罠だ」は曹操ではなく司馬懿。
三国志と言えばやはり横山光輝三国志…


しかし、次回にもよりますが
或人→イズの替わりにアズに依存
アズ→アーク様の替わりに或人をアークワンにして依存
という、超ドロドロな共依存になってる状態で……
これを
「好きな女が死んでしまい、悲しんでいた所を容姿のそっくりな悪女につけ込まれ、
利用されてるとわかりつつも悪女から離れられない堕ちた主人公」
とか書くと昼ドラになるという。

あと3話、おそらくあと二転くらいしてくるはず…!
仮面ライダーセイバーも気になりますが、最後まできちんと走りきってくれることを祈って!

それでは、またよろしくお願いします!