詩を紡ぐ言葉は死をなぞる
言葉とは才能に包まれた種
それはやさしい五線紙の土壌に守られ
湧き出るマグマによって発芽を迎える
でも成長過程で景色が増えると
種を植えたことをかんたんに
忘れてしまう
しかし詩はある日
弾丸のように発芽する
草と水の澄み切った
匂いのする大地の中で
ただ待てばいい
どれだけ哀しい雨に叩かれ
ながら歩くことになっても
リセットしてくれる
どれだけたくましい夢人に
出会い浮足立ってもリセット
してくれる
詩は無垢な心の海を透明に揺らし
その波紋が広がると終末を思い出す
人は死んでもなお、その葉は生きている
詩とは命そのものだから
日曜日の朝、教会にあつまる
修道女たちが両手で抱えている聖書のように
詩は愛され今日も生まれていく