初めて渋谷区の中央図書館に行った。徒歩で25分くらいなので、以前から行きたいと思っていたが、なかなか時間が取れずにいた。

 渋谷区立中央図書館は、原宿駅から5分の所にあり、地上5階で地下1階の建物で、蔵書数約35万冊であるそうである。1階が総合受付と児童書のコーナーであり、2階がレファレンスサービスと雑誌新聞コーナー、3階と4階が開架式の図書室となっている。閲覧室はなく、3階と4階の窓際に机が並べてあるだけである。3階には小説や歴史物など人気がある本を集めてあり、4階は学術書を中心にそろえてある。

 今日は初めて行ったので全てを見ることは出来なかったが、4階の科学技術の本を見た限り、生物や地学関係の本が充実していた。数学と物理は貧弱であった。
 僕は昨年まで、川崎市中原区に住んでおり、中原区には富士通の研究所と工場、日本電気の研究所と工場、その他関連メーカーがあり、そこの図書館には、科学技術の本が充実しており、特に数学や工学は大学並みの蔵書があった。
 それに比べると、渋谷区の図書館は生物系と地学系が多いので、バイオテクノロジーと気象解析や地質解析の企業が立地していたのだろうなと思った。

 さすがに都心にある図書館だなと思ったのは、図書館職員が利用者に英語で説明をしていたのを見たからである。図書館司書という仕事は、参考調査(レファレンスサービス)がメインであるが、これからは、そうしたサービスは英語や中国語でも行えるようにしないといけない時代になってきたのだなと思った。
 一昨日、区役所で中国の人がスマホで翻訳しながら説明書きを読んでいたように、日本語の図書であってもスマホのカメラ越しに見れば自動翻訳して読む事ができる時代なのであるから、日本語を読む事ができない人は日本の図書館は利用しないと考えるのは前時代的だろうなと思う。
 自分を考えてみれば、英語も中国語も会話は拙いが、読む事はなんとかできるので、外国の方も同様であろうと思う。

 特に渋谷区は、非日本人の居住する率が高く、この図書館の約35万冊の蔵書のうち1万冊が外国語の本である。僕が言うまでもなく、日常的に外国人との対応をしているのだろうと思う。
 今後は、東京は、外国人の定住を進めていかなければならないので、日本の没落と東京の国際化は並行していくのだろうと思う。