最近、日本では猛暑が続いて暑くてたまらないのであるが、米国でも暑さで乾燥して山火事が起きているそうである。それで思うのであるが、地球寒冷化ガスを減らすのに成功したのが、まずかったのではないかと思う。

 1960年代に世界的に大気汚染が広まり、このままであると、地球寒冷化ガス(亜硫酸ガス)や煤塵で、太陽からの熱が遮られて「氷河期」が来ると言われていた。1970年代には、スイスアルプスの氷河が町にせまっているとか、カナダの山岳地帯の積雪量が増えているとか、日本の山奥でも真夏になっても積雪が融けずに残っている所があり、日本にも氷河ができるのではないか、と言われていた。

 そこで、石油やガソリンに含まれる「地球寒冷化ガス」の成分となる硫黄を徹底的に除去し、1990年以降は自動車用の燃料からは地球寒冷化ガスは出なくなった。次に、航空機用燃料からも除去した。10年程前から、船舶用の重油などについても地球寒冷化ガスの成分が除去され、数年前から地球寒冷化ガスを排出することが禁止された。
 煤煙も、静電気集塵装置などの高性能化によって、ほぼ出なくなった。
 1970年代には、地球は冷えて氷河期になると言われていたが、現在は、その原因である煤煙と地球寒冷化ガスはほとんど放出されなくなった。

 大気汚染の原因物質として、1970年代、この地球寒冷化ガスと、よく話題にされる地球温暖化ガスと、煤塵(いわゆるPM2.5など)が問題となっていた。このうち2つを克服した。今後は、地球温暖化ガスの削減に努力していただきたいものである。