次にあたったのは、そこそこ有名な設計事務所さん。
かなりオシャレな建築事例が掲載されたホームページを見てワクワクしながら妻が電話してみたところ
電話口の男性「うちは会ってお話を聞いてから受けるか受けないかを決めます。それにまだ土地も購入されてないんですよね?」
うわぁ・・・ワクワクした気持ちをボキッと叩き折らんばかりの塩対応だった模様。それでも何か一つでも参考になることが聞ければと「もう土地を買うことは決まっていて手続きだけまだなんです」等と食い下がった妻がアポイントを取り付けてくれました。 ←本当はもちろん参考プランや価格を聞いて検討したい
高級住宅街の中にある事務所を訪問すると、笑顔で迎えてくれます。どうやらアポイントの際に電話口に出た男性は建築士のたまごか何かのアルバイトの方だったのでしょう。
それでも「冷やかしと思われてはいけない」と構えこちらも名刺を出してご挨拶からスタートです。
こちらの設計事務所はかなりの強いポリシーをお持ちなようで、初回訪問時にお決まりのアンケートを記載するとその事務所の代表(以降彼を「ボス」と呼ぶ)と以下のようなやりとりが始まります。
ボス「うちの家づくりは、私どもとお客さまの共同での作品づくりと考えています。ですので同じ考えを持っていただけるかどうかがとても大切です。」
なるほど、客側の希望と建築士の意匠を噛み合わせて作っていくために大切なことですね。
ボス「それと良いお家を作るために良い職人さんにお願いします。日給が3万円の大工さんと日給が1万円お大工さんでは出来上がりが異なってきます。」
ものの価格には相応の意味があることはとても良く分かります。
ボス「そこで確認ですが費用面はどのようにお考えですか?」
えっ?
普通って土地と希望からこんなプランでこれくらいですとか提案いただけるものじゃないの?こういうアプローチってあるの?とチラッとみると妻は「何か一つでも参考になることを聞くために頑張って!」という顔をしています。
ここで土地の売主さんの1,650万円なんて言ったら即退場となることはこんな自分でも分かっています。分かっていますとも・・・。この瞬間顔笑顔を維持しつつも頭をフル回転させ
僕「理想は2,200万円くらいですが最大は3,000万円です」
と震え声で回答。さぁどうだ・・・
ボス笑顔「そうですか、ではお二人のご要望を聞かせてください」
ふぅ。どうやら彼により設けられた基準を超えた人間になれたらしいことに安堵しつつ自分たちの要望を伝えます。
・・・
要望を伝え終わったところで質問してみます。
僕「今後の具体的な流れってどんな感じになるのですか?」
ボス「契約を決めていただきましたらまずは皆さんには宿題をやってきてもらいます。」
思わず不安そうな顔をする僕ら夫婦2人を見てボスが宿題の説明を始めます。
ボス「宿題はですね、直接家づくりに関することではないのですが〜。」
ボス「例えば〜。」
ボス「これは私が建てる時に作った宿題ですが〜。」
なるほど!
要は本人たちの要望を直接確認することも必要ではあるけれど家族みんながどんなことを大切にしているか潜在意識を確認するためのワークショップをやるんですね。
この進め方に至るまではきっと色んなことを考え試し最終的に今この進め方に至ってるんだろうなと感じました。
このストーリーというか進め方に感動する人も多いだろうなと思っている側でボスが話を続けます。
ボス「通常間取りはお客さまに宿題をやってもらってから作っていくのですが・・・」
と言い出し
ボス「例えば2階のここにI型キッチンとダイニングテーブルをつけ、キッチンの奥はパントリーに・・・」
突然サラサラとラフスケッチをしはじめます。
超カッコイイ!
そうなんだこんな風にアイディアを出してくれるんだ、スゴい!
最後まで案を書いていただいたらどんな素敵な間取りが出来上がるんだろうと感動しているとラフスケッチの途中で
ボス「どうですか?」(ニッコリ)
分かるぞ、これは契約のクロージングに入っていますよね。でも・・・
僕「すごく感動しました。一度しっかり検討してからご連絡します。」
と別れました。
すごくセンスが良いと思ったしどんなオシャレなお家が建つのかワクワクさせられたけど、3,000万円がベースで幾らになるか分からないし・・・それにこのボスさんの芯の強さはきっと考えが合わなかった時に説得されそうな気がしてしまい・・・。←僕の勝手なイメージですすみません
せっかく注文住宅をするんだったらダメなことでも希望を出すだけ出しまくって話し合ってとことん納得して作りたいじゃないですか。
感動したけど価格とボスさんの個性の強さにグッタリ疲れてしまい、実はこの後そのまま夕方に次の設計事務所さんへ行く予定を入れていたのですが妻も一休みしたいと一旦自宅に帰って休んでから行くことに変更となりました。
つづく
よろしければフォローお願いします♪
妻目線はInstagramで↓