見ざる、聞かざる、エグザイルと申しますか、新年あけましておめでとうございます。


さて、昨年末の12月、オーディオテクニシャン、訂正、オーディオテクニカのヘッドフォンアンプ AT-HA2を購入しました。
AT-HA2

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<< 購入経緯 >>


YahooショッピングでTポイントが2,300ポイントも付与され喜ぶのは、束の間。

たった一週間で期限が切れる。

ネットでの評価も見るまでもなく、更に¥2,100出費して思い付きで購入したのがコレ。



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さて気になる音質は、『・・・・・・・・・?』。

ホワイト・ノイズ・メーカーでした。

全うなオーディオ・メーカーであれば不良品品質。


この程度の製品、どうせオペ・アンプ一発の回路構成、どうにでもなると思い早速分解改造。


改造前(基板表面)
改造前(表面)

改造前基板裏面)
改造前(裏面)


ホワイト・ノイズ対策は小手先のゲイン変更や電解コンデンサ等を交換すれば、簡単済むものでもない。

根本的に回路がNGなので、全面的に見直し。


開けてみて気が付くが、NJM2073Dと言う新日本無線製のICがノイズ・メーカー。

オペ・アンプではなくパワー・アンプICを搭載。


改造内容はパワーアンプIC NJM2073Dを、同じ新日本無線のオペ・アンプMUSES8920Dに交換。

ACアダプタより15V(実測20V)をもらい内部の三端子Reg ICで+12Vに変換しているが、更にテキサス製レールスプリッタIC TLE2426CLPを追加による±6Vの正負電源仕様に変更。

これより出力用カップリング電解コンデンサを削除。


他の変更点は


1) 入力カップリング電解コンデンサC2/C12(10μ/25V)

⇒ 10μ/50V(MUSE無極性)&0.1μフィルム・コンデンサのパラ付け。

2) VR前の減衰抵抗R1/R7(20KΩ) ⇒ 削除&ジャンパ。

3) VR交換(交換後ALPS)

4) ブートストラップ用電解コンデンサC5/C13(100μ/16V)

⇒ 削除&ストラップ

5) レールスプリッタによる仮想正負電源なので、電源回路と増幅回路のGND分離

6) 電源回路の電解コンデンサC3(1000μ/16V) ⇒ 2200μ/16Vに交換


一番面倒なのはICとVRのピンファンクションの相違による改造、5)項のアース分離。

基板裏面はパーターンカット&ジャンパによる乱立は御愛嬌。


パターンカットはフリーハンドではなく、定規を用いるべきだったのが本音。

余りにも簡単な回路なので回路図は割愛するが、分かる人は分かる超簡単回路構成。


改造後(基板裏面)

改造後(表面)


改造後(基板裏面)
改造後(表面)


以上の内容は、先のDigiFi 10月号付録のUSBヘッドフォン・アンプ改造に用いた内容そのもの。

尚、オペ・アンプによるゲイン設定は4倍(+12dB)としました。(下図参照)

念の為、4.7KΩには発振防止用として100Pのディップマイカ・コンデンサをパラ付け。


ゲインを低めに設定したので発振が気になるところ、オシロスコープで波形を見ても発振は見受けられず。

また、DCカットのカップリング用出力電解コンデンサを削除しているけど、DC成分が出力信号に乗っていないので一安心。


オペアンプのゲイン設定


削除された部品
外した部品


±6Vの正負電源による出力電解コンデンサの削除は音質改善対策に大きい。

良くも悪くも新日本無線製オペ・アンプMUSES8920D一発構成による音。


若干硬めのJVC HA-MX10 モニタ・ヘッドフォンで聴くには、MUSES8920Dの広がる雰囲気が相まって、好みとなるので良しとする。


当然ながらホワイトノイズは一切気にならなければ、ゲインを抑え気味にしたのでVRのギャング・エラーも抑制。


尚、交換した部品は全て手持ちを使用。

オペ・アンプをMUSES8920Dにした理由は、手持ちのオペ・アンプの中でヘッドフォン・アンプとして使えるのはNJM4556AD/NJM4580DD/MUSES8920Dしかなかった為、この中から良さそうなのを採用。


手持ちのNJM2114D/NJM4558DD/NJM5532DD/OPA2134/OPA2604は、ヘッドフォン・アンプとして用いると波形がクリップ(飽和)して使えない。

NJM8080なんてすぐにクリップするので、ヘッドフォン・アンプ用として使うのは正気の沙汰ではない。