☆★ 桐ヶ谷工房 ★☆-OT2前面


「回路を通せば必ず信号は劣化する」と言う教えがあります。


特にアナログ回路は、回路を複雑にすればするだけ、確実に信号が劣化するのは事実。

本来、USB DACチップのPCM2704はヘッドフォンを直に駆動できるだけの能力のあるICですが、御丁寧にLXU-OT2はオペアンプU1のライン・アンプ(バッファ)を通した上、オペアンプU2によるヘッドフォン・アンプとオペアンプを2段も余計に通す仕様になっています。


これでは、アナログ信号の劣化による音への悪影響は免れません。

これを味付けという考えもありますが、やはり劣化は劣化。厚化粧は所詮、厚化粧。


折角なので、ヘッドフォン・アンプ用信号も直接PCM2704の出力から頂くことにしました。

つまり、ライン・アンプのU1とヘッドフォン・アンプのU2は並列駆動となります。


************


先ずは、R12,R13(510オーム)を削除。


C88,C31のマイナス側に510オーム(折角なので1/2W金属皮膜)を通した上、10マイクロの電解コンデンサを通して、削除したR12,R13のVR側に接続すればOK。

尚、追加した電解コンデンサの極性ですが、VR側を電解コンデンサのマイナス側にしておきます。


このままだと音量が小さいので、R16,R25(2.4K)を4.7K、R15,R24(3.9K)を18K(20Kの方が良い)に交換しました。


写真のVR周辺の電解コンデンサと抵抗が追加したもの。


基板裏面(ついでにアース周りを修正しました)
☆★ 桐ヶ谷工房 ★☆-U1_U2分離 基板裏面


より力強く、かつ、鮮明になりました。

当然ながら、ヘッドフォン・アンプはオペアンプU1に全く依存されないので、オペアンプの交換評価はしやすくなります。

あと改善するとなれば、正負電源、外部電源程度となります。