呪いに敏感な年頃だった自分は、よく先輩に学校の怖い話を聞きに行っていた
ある日、身の毛もよだつ怖い話を聞きつけた
どうやら体育館裏にある古い小さな鳥居に触れると、呪われるという話を
その日の昼休み早速、勇気を振り絞り体育館裏へと足を運んだ
誰も触れてなさそうな石が敷き詰められた場所に、その例の古びた鳥居は在った
止めておこうと思ったが、タブーに触れたくなる年頃だった自分は
着くや否やその忌まわしき鳥居にタッチした
すると、突然異様な空気が立ち込めてきて鳥肌が立ったのを覚えている
すぐさま自分が呪われたか確認すべく、教室へ舞い戻ると
みんな魂が抜けたような表情で立ちすくんでいたのである
友達に話しかけても、生気のない顔で愛想が無い返事をされ
のっ呪われたあああああああっと思った

小学生ながらに人生終わったと察した日だった
それ以降、帰るまで誰とも話さずに過ごした
その間、常に全身冷や汗だったのを覚えている
学校の外でも、その呪いが継続されるのかを確認すべく
駄菓子屋のおっさんに話しかけてみたら
いつもと変わらず普通だったのですこし安心した
念には念を入れようと
その足で神社へ行き、呪いを解くお祈りをし家路へと急ぎ帰った
翌朝、学校へ行くと何の変哲もない普段通りの学校生活に戻っていた
呪いの正体がプラシーボ効果だったのか、お祈りが効いたのか未だに謎である
