宮古島トライアスロン | uassuのブログ

宮古島トライアスロン

トライアスロンって知ってますか?
「あー、オリンピック競技の?」
そうです。
オリンピックは「ショートディスタンス」にカテゴリーされ、水泳1.5km+自転車40km+ランニング10kmで2~3時間の競技。「速さ」を競います。
アイアンマンレースは水泳3.8km+自転車180km+ランニング42.195kmで「ロングディスタンス」にカテゴリーされる10時間以上かかる競技。「強さ」を競います。

この2つの違いは単に距離の問題ではなく、競技ルールやコンセプトが違います。
・ショートでは、ドラフティングという前の人の後ろにピッタリ付いて風除けする事がオリンピックでも認められており(素人のレースでは、事故の危険性から認められていません)、より速いスピードが可能になります。選手の駆け引きもあり、エンターテイメント性や気軽さから人気です。また男女や障がい者も別々です。
・ロングでは、ドラフティングは禁止されており、長い距離の間にトラブルがあっても独りで対処しなければなりません。老若男女障がい者全て同じ制限時間とルールが適用され、過酷を越えて残酷なまでのレースです。

宮古島トライアスロンは、水泳3km+自転車155km+ランニング42.195kmのロングにカテゴリーされ、4/13開会式、4/15競技です。
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私がロングを始めて23年目になります。ロングへの拘りは、初めてのレースがキッカケです。
ランニングの後半で脱水症状にかかった私は、体温が40℃を超えて目の前が殆ど見えなくなり、30km地点で地面に四つん這いになったまま朦朧としていました。後ろから来た救急車から医師が競技を止めるように何度も説得したらしいのですが、私は四つん這いのまま前に進もうとしていたそうです。
その時、目の前に杖と靴が微かに見え、「一緒に行こう」と声をかけてくれる人がいました。彼は、義足の選手でした。「義足と擦れる脚の部分が割れそうに痛いけど、杖があるからまだ頑張れる。私を杖だと思って付いて来なさい。」と。
それから40km手前まで並走していただき、制限時間16時間ギリギリでゴールしました。後日訊いたところ、当時の義足の技術は進んでおらず、彼の痛みは想像を絶しており、爪の間に針を入れて剥がす程の痛みが後半続いたそうです。屋外に出ることすら苦痛だった彼が越えたハードルは、凄まじいものだったに違いありません。
「人生と一緒で、スタートしたらゴールに行くしかないんだよ。自分自身や支えてくれる家族や友達やスポーツをしたくても出来ない人々の希望や可能性までも知らないうちに背負って。だから、必要なのは勇気じゃなくて、覚悟なんだよ。」
あれから23年の月日が経ち、全ての爪が剥がれて靴から血を流しながら走ったり、様々なトラブルを越えて、ロングを続けています。しかし、生涯彼を抜くことなどできないでしょう。
この方も同じく「尊敬される父親になりたい」と立ち上がった方です。
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もう一つ、私をロングに駆り立てる理由があります。
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このお二人を御存知ですか?
Hoyt(ホイト)親子です。いや、チームHoytです。
Rick Hoytは出産時のトラブルで四肢麻痺状態になり、座っていることすらままならない身体で産まれました。両親は憂い、悲しみのドン底にありましたが、ある日Rickが父親にマラソンに一緒に出たいと言い出したのです。それから父親はトレーニングを重ね、マラソンを越えてハワイアイアンマンレースに出場するまでになり、今も多くの人々に感動と希望を与えています。父親が息子を載せたゴムボートを引き、息子を載せた自転車を漕ぎ、息子を載せた車椅子を押して走ります。一度、検索してYouTubeを見てみてください。彼等が書いた本を読んでみてください。
どれだけ自分がツマラナイことで悩んでいるかが分かるかも知れません。

4/15朝7時にスタートです。
持ち物は「覚悟」。得られる物は「強さ」です。
皆さんもロング始めてみませんか?

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