- レクサスとオリーブの木―グローバリゼーションの正体〈上〉/草思社
- ¥1,890
- Amazon.co.jp
めちゃくちゃ有名な本で浪人中から読もうと思ってたんだけど、機会逃してきて、ようやく手を出せた。
もっと早く手に取っておけば良かった、の一言に尽きるね。良くも悪くも示唆に富む良著だと思う。
筆者はニューヨーク・タイムズの元人気コラムニストでピューリッツァー賞を三回受賞したジャーナリスト。
本書も学術書としての評価は低いかもしれないが、読み物としては最高峰。
レクサスっていうのはトヨタ製の高級車でグローバリゼーション、物質的豊かさの象徴。
オリーブの木は日本人には馴染みないけど、民族や土地の象徴で、その帰属をめぐって人類は衝突を繰り返してきた。言うなれば、アイデンティティの礎みたいなもん。
世界は冷戦後、急速に統合していった。距離や地理的な障壁はもちろん、人種や、宗教の壁も乗り越え、
俺は冷戦時代の空気を実体験したわけではない。
グローバル時代と言われる現代を生きているんだが、その割に何も理解しちゃいない。
でもグローバリゼーションの果実を無意識に消費している。
例えばiPhoneだったり、それを使ってアクセスしてるワールドワイドウェブだったり。
普段口にしているパンもそうだし、世界的にモノ、人、情報が地理的・時間的障壁をこえて飛び交っている。
ではこんなに俺達の暮らしを豊かにしてくれてるグローバリゼーションは無条件に受け入れるべきか?
現代日本の例で言えばTPPに加入するべきか否か(これに関してはアメリカとの従属か自主独立か、っていう考えが絡んできて例としては不適かもしれんけど)。
俺は基本的に自由貿易推進派だけど、TPPに関してはNOといえる。
TPPや自由貿易に関しては長くなるので別の機会に書こうと思う。
日本人にとってオリーブの木っていうのは稲穂に実るコメなんじゃないかな、とふと感じた。
水田は、その貯水機能だの、生態系保全機能だとか心の原風景だと喧伝されてるけど、実際に日本に無くてはならないもんだと思う。この視点を欠いたTPP関連の主張のなんと多いことか!
こんな東洋の端っこのちっぽけな島国が、世界に冠たる民族たる所以は温和で湿潤な気候風土、それにマッチした水田稲作という伝統だと思う。
水田を失った時、日本は誇りやアイデンティティを失う気がする。どっかの国属州になってたりして、、、
じゃあ北海道は何なんだと言われると苦しいな。
製糖業や乳業に置き換えてみたらいけるかな
まあ言いたかったのは絶えず迫り来るグローバリゼーションに飲み込まれんよう、オリーブの木(あるいは稲穂のコメ?)のようなアイデンティティもしっかり持ってバランスとりましょうっていう本書の主張に共感する部分があったよって話。
世界を股にかける商社マンやグローバル企業人もそう。コミュ力あっても信念のない調子いいだけの、根無し草だと押し流されるんじゃないかな。全く根拠ない直観だけど。

