責任をとりたくないと思って、降りた立場があった。

いや。責任を取るために降りた。

未練はない。


それから幾年、責任を取りたくても取れない立場になった。

未練はない。

第一、楽だ。


今日、責任から逃げようとする輩をみて、腹立だしさから、自分が責任をとると言ってやった。

どうせ、取ろうと思っても取れない責任だが。

私には責任が取れないと、輩は判っていない様子だが。

構わん。


浅はかな行動だと自分自身でもあきれたが、

「責任をとる」といった言葉を放ったあとで、なんだか頭がすっきりとする気分になった。

冴え冴えとするというか。


懐かしい感覚だった。

頭の隅々まで使って思考行動している感覚。

後頭部首筋のあたりに神経がいきわたる感覚。

以前、責任をとる立場だったときに持っていた感覚。


つかの間かもしれない。

しかし、その感覚を思い出しただけでも、その軽挙に価値を見出した。