家が決まったとき、

正直「これで少し落ち着ける」

と思っていました。


でも今振り返ると、

本当に大変だったのは

そこからでした。


契約の手続き、引越し業者探し、

学校や園、役所、ライフラインの切り替え、

弔問への対応


住所が変わる前にやっておきたい

遺言状の検認や準確定申告等の死後手続き


私の入社準備



やることは一気に押し寄せてきて、

心が追いつく前に体が動いているような

毎日でした。



何より今回の引越し荷造りは、

実質的には遺品整理


家が狭くなったことと今後を考え、

大きな家具は

売却や廃棄で手放すことにしました。


とはいえ、

家具ひとつひとつに、

夫との思い出が詰まっていて。


一緒に組み立てたこと、

子どもたちと一緒に遊んだこと


そんな場面が

どうしても頭に浮かんでしまいます


作業をする手が止まり、

気づけば立ち尽くしていることも多く、

荷造りはなかなか進みませんでした。


転勤族だったこともあり、

引越し自体はこれまで5回以上経験していて、

妊娠中や産後すぐに

引越しをしたこともあります。


それでも、

今回の引越しはそれらとは

比べものにならないほど、

精神的にも肉体的にも辛かったです。



さらにその時期、

実家や義実家の対応にも

気を配らなければなりませんでした。


心配してくれているのは分かる。

善意なのも分かる。


でも、

「落ち着いたら連絡します」と伝えても

両家からの連絡や行動が

先行してしまうことが続き、

その調整をする余力が正直ありませんでした。


失礼にならないように、

波風を立てないように、

それでも

自分と子どもたちの生活を守るために、

どう境界線を取るかを

考え続けていた気がします。



判断しなければいけないことは

山ほどあるのに、

気持ちが追いつかない。


でも止まれない。


毎日、決断と選択の連続で、

「今できる最善」を積み重ねるしか

ありませんでした。



引越し準備の最中でも、

子どもたちの日常は変わらず続いていきます。


ごはんを作って、宿題を見て、

ケンカの仲裁をして、甘えを受け止めて。


ちょうどこの時期は展覧会や発表会、

運動会も続く時期で


新居が気に入って、

引越しや転校を

前向きに受け入れてくれる子どもたちに

たくさん思い出を残そうと思い、


自分に余裕がなくても、

できるだけ普段通りでいようとしました。



引越し当日、

ようやく「ここまで来たんだ」と

実感しました。


でも達成感というより、

家族4人の思い出が遠くなる気持ちと、

これからの不安でいっぱいで


よくやったと自分を褒める余裕もなく、

「1つのタスクが終わった」と思わないと

立っていられませんでした。