9月19日のお話。
この日は敬老の日。
一年に一度、”孫から祖父母に感謝と労いの言葉を贈る日”
何かしなきゃなと思いつつ、
「年末に会えるからいいか。」と流れる。
そして時間が経つとともに、会いづらくなり、伝えたいことを言えなくなる。というか、今更恥ずかしい。。
そんな危機感を感じていた頃、
ビジネスコンテストで出会った大学生の増田さんから「飛脚便」の依頼を受ける。
依頼内容は
「祖父母が一人づつしかいない環境の中で、幼い頃から多くの愛情を祖父母に注いでもらっていたのですが、恥ずかしながらこの歳になるまでこれといった孝行をしたことがない。飛脚便で感謝の想いを届けたい。」
(なんて、素敵な心の持ち主なんだ。)
依頼を受けたのは9/10、敬老の日まではあと9日。
まずは、想いをヒアリングし、手紙に綴っていくところから始まる。
僭越ながら、僕らも手紙を一緒に作っていく。
最初は当たり障りのない文章で何か味気がなかったけれど、質問していく中で、じいじばあばとの過去の面白いエピソードが出てきたりして、彼にしか書けない文章が出来上がっていく。
一生懸命手紙を書き、時々微笑む様子を見ると、改めて手紙の力を感じる。
→”手紙を書く間は離れていてもそばに感じる”
次は演出を依頼者と一緒に考え、ビデオレター等の撮影もその場で行う。
今回は孫全員からサプライズで手紙とビデオレターを贈ることになりました!
次は距離。
東京から静岡で、、、、、165km!?
過去走ったことのある距離は100kmで、死にかけた。
(これはまずい。仲間を募ろう。。)
あいにく当日は三連休最終日、殆どの人は予定があり、前日までアサインは続いた。
結果、5名のランナーが協力してくれることに。
(本当助かりました〜涙)
学生ランナー、元箱根ランナー、社会人ランナーと幅広い分野の仲間が集まってくれた。
本当にありがたかった。今まで一人で運んでたので、この距離は不安しかなかった。。
そして18日、19日と2日間、東京から静岡まで以下の布陣で運ぶことになった。
第一走者:浦長瀬 10km
第二走者:伊藤さん 11km
第三走者:菊田さん 16km
第四走者:荒井さん 43km
第五走者:浦長瀬 40km
第六走者:早川さん 45km
今回の配達ルールは
1.依頼者と飛脚専用のFacebookグループを作り、流行りのライブ動画で逐一報告していく。
2.手紙をバトンとし、繋いでいく。
3.飛脚同士でも先回りして応援したり、助け合う。
4.ウェアラブルカメラを装着し、景色や心境などを実況撮影してもらう。
5.手紙、ビデオレターの受け渡し。+手紙が届くまでの軌跡を映像化したものをじいじ、ばあばに見せる。
6.とにかく走る。笑
壮大な旅がスタートした。笑
渋谷のスクランブル交差点で朝6時に飛脚の格好で浦長瀬登場!
(予想以上に人いる、なんか恥ずかし。)
渋谷の撮影にてこづり、30分遅延で始まる。
(ごめんなさい。。。)
途中、人の視線だけを感じる。
田舎になるにつれて、声をかけてもらえる。笑
その後、スムーズにバトンは回っていく。
第二走者は伊藤さん。
スポーツ選手のメンタルコーチをやっている実業家!
前日に参加表明をしてもらい、颯爽と11kmを走りあげたイケメンである。笑
実況も完璧で意気込みもキレッキレ。PVに採用させていただきました。(笑)
(ありがとう!)
第三走者は菊田さん。
元会社の後輩で、7kmが自己最長距離にもかかわらず、今回は16kmという距離に調整してくれた!飛脚っぽい黒のTシャツは?と聞いたら、そんなんないですよ!っと怒られた(笑)
コメントは固いが、確実に決められた時間で走りきってくれる。
昔も今も頼れる後輩です。
(ありがとう!)
第4走者は荒井さん。
大学生ランナーで、スポンサーが付いているという強者。(笑)
彼は3日前くらいに引き受けてくれて、フルマラソンの距離にも関わらず、自分の足で人の役に立てるなら!と参加してくれた。
彼は走力だけでなく、人間的にも尊敬している大学生。
(ありがとう!)
第5走者は自分。
夜6時。小田原〜静岡沼津の40kmの山道を走る。
街灯もない、霧で前も見えない、夜。
でも、途中工事現場のおっちゃんが大声で遠くから応援してくれたり、コンビニで出会ったご家族がお団子くれたり、飛脚そして増田さんからの応援もあって、23時50分に宿に着く。
(みんなありがとう!)
第6走者は早川さん。
翌朝、軽く駅まで走って、バトンタッチ。
早川さんは元箱根ランナーで、実業団経験もあり。今はランニングインストラクターとお勤めもされている方。彼は飛脚便を始める時から協力してくれている。
本当に熱くて、ランニングで人の役に立ちたいというマインドも持ち主。いつも学ばせてもらっている。今回は最長の45km!
(ありがとう!)
そして!
じいじ、ばあばが待つお家へ!
<<ここでトラブルが!!!>>
じいじが囲碁をしに出かけたとの連絡が。。(笑)
事前に調整していたものの、これがリアルである。
現地で少しの待機。
じいじの帰宅連絡が入り、
早川さんと一緒にインターホンを押す。
<<さぁ、いよいよ!>>
扉が開く。
ばあばがお出迎え。
「飛脚便でーす!」
挨拶と背景を話し、お家に上げてもらうことに。
初めは驚きの連続。
じいちゃんのテンションが上がり、カメラを取り出し、撮影会が10分ほど続く。(笑)
気を取り直し、
手紙を竹の棒から取り外し、お渡しする。
文字が読みづらそうだったので、僕が手紙を読ませてもらう。
増田さんが時間をかけ、想いのつまった手紙。
ばあちゃんは涙し、じいちゃんは鼻をすする。
僕自身も読みながら感情移入し、鼻をすする。
手紙が読み終わり、次は映像。
手紙が届けるまでの過程を映像した映像とビデオレターを見てもらう。
じいちゃんはデジカメで録画しようとする。
(かわいいw)
後日送付することを伝え、上映開始。
増田さんの想いが描くストーリー。
ヒアリングに答え、頑張って手紙を書いていたところから、走った道のり全てがフラッシュバックされる。最後には孫たちからのビデオレターの付けている。
「何ものにも変えられない思い出が出来ました。本当にありがとうございました。」
というお言葉と一緒に喜んでいただけた表情をみていると、
苦しかった道のりも一気に上書きされる気持ちになります。
帰り道、増田さんのご家族から焼き肉をごちそうになり、
「いつでも泊まりにおいでね」「第二の故郷にしてね」
と嬉しいお言葉を頂き、本当に幸せなひと時を過ごしました。
(本当ありがとうございました。)
後日、夜の報告会をしました。
増田さんと僕以外の飛脚は直接は会ったことのないのですが、
この配達を通じて、良い関係性が築け、和気藹々と楽しい時間を過ごしました。
そこで、じいじとばあばビデオレターも見てもらいました。
そこには増田さんも知らなかった、じいじばあばの想い、
直接では言えなかった言葉が詰まっていたそうです。
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本イベントを終えて。
改めて家族の大切さと温もりを感じさせられる配達でした。
じいじ、ばあばから時折かかってくる、心配の電話。
そしてその感謝の気持ちを忘れず、手紙を贈ろうとする気持ち。
それに賛同してご兄弟、いとこの皆さんも手紙とビデオレターを快く送ってくれたところ。
増田家の絆を感じられるシーンが沢山あり、
私自身、多くの事を教わりました。
今後、高齢社会に伴い、孤立世帯も増えていきます。
若者のSNS依存による、コミュニケーション能力の低下なども懸念されています。
その根本にあるコミュニケーションの希薄化を埋める役割として、
これからの社会を担っていくサービスにしていきます。
今後ともよろしくお願いいたします。
また今回ご協力いただいた皆さん!
依頼者の増田さん
受取人のじいじ、ばあば
仕掛け人協力をして下さったご家族の皆様
増田さんの弟さん、いとこ
飛脚ランナーの伊藤さん、菊田さん、荒井さん、早川さん
撮影協力の宮内さん、長田さん、伊藤さん、松澤さん
本当にありがとうございました。
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飛脚の皆さんへ
2日間お疲れさまでした。
悪天候の中、手紙を東京から静岡まで運んでいただき、本当にありがとうございました。無事手紙が届き、感謝の言葉を祖母からいただきました。
事情により祖父母が一人づつしかいない環境の中で、幼い頃から多くの愛情を祖父母に注いでもらっていたのですが、恥ずかしながらこの歳になるまでこれといった孝行をしたことがなく、今回手紙とビデオレターで感謝の気持ちを伝えることにしました。ライブ動画の中で手紙をリレーして運んでくれている皆さんを見て、”飛脚便を使ってよかったな”という感情が自然と芽生えていました。おそらく僕が一人で東京から静岡まで自分の手紙を届けてもこれと似た感情は抱かなかったのかなと。自分の思いに飛脚の皆さんが共感し運んでくれているという気持ちがあったからこそ芽生えた感情なのかなと。ありがとうチーム飛脚便!!!!!
増田拓也より。
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