父親が死んだのは、僕が21歳だった4月16日だ。

真面目が取り柄だった父親が生きていたら、脚本家という道を選んだ僕のことをどう思っているだろうか。

でも一つ言えるのは、父親の死を経験していなければ、きっと僕はこの道を選んでいない。

『人間は必ず死ぬ。そしていつ死ぬか分からない』という当たり前のことを、実感として突き付けられたのが、父親の死と対峙した時だ。

父の墓に手を合わせるとき、そのことを思う。

そういや、しばらく墓参りに行けてないな。