昨日は、『きなこ~夢を追いかける犬~』の初号試写会の日。

脚本の段階ではやり切った感があるし、プロデューサーさんと膝を突き合わせて、ト書き一行、台詞の「……」の芝居の間からすべて全力で血を注いだ。
もちろんどの作品も、その姿勢で仕事をしているけど、1年間という長い間、この脚本にばかり向かっていただけに、深い思い入れがある。



試写には夏帆さんや山本裕典さんらメインキャストをはじめ、スタッフ・関係者が100人ぐらい集まった。すでに数日前に1回目の試写をしているので、どれぐらい多くの人がこの作品に関わったかと思うと、実に感慨深い。

なるべく客観的に見ようと心がける。

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だが開始10分もしないうちに、涙が出てくる。

ダメだ。ちゃんと客観視して見なければ……と思いつつも、また別のシーンで涙が出てくる。

そして1時間を過ぎたあたりで、ようやく冷静に見始める。

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見終わった後、うまく言葉に出来ない気持ちで一杯だった。気持ちが高揚して、ぽわんとしているような感覚。

いろんな人から「良かったよ」と言ってもらえる。尊敬しているとある人からも褒めてもらえる。他のスタッフの方々も手ごたえを感じているようだった。


あんまり自分が書いた作品が良かったというのもどうかと思うけど、現時点での僕の代表作であるのは間違いない。この作品の脚本を書けて幸せだ。

今年の夏、自信を持ってお勧めできる映画になったと自負しています。

一人でも多くの人に見てもらいたい。

それが僕の切なる願い。



またこの映画のことは公開までいろんなことを書いていきたいと思います。