昔、雀荘によく入り浸っていた。

麻雀の面白さは、打つ人の人間性がモロに出ること。それを見事に描いているのは、福本伸行さんの「アカギ」「天」という麻雀漫画だ。

半荘やれば、相手の性格が分かる。

例えば、「……冷静沈着だな。困ったときにすぐに逃げるな。切り方にムラがあるな。コツコツ打つタイプだな。一発狙うタイプだな。短気だな。懐が深いな……」などなど。

それだけに面白い。

僕が意識的によくやるマチは、ドラを数枚手元に持ち、場に字稗が2枚出ていることを確認して、平和やタンヤオを崩してでも、その字稗単独で待つ。一つの字稗は、4枚しかないので、牌を切る側がまさかこれが当たり牌だとは思わない。

所謂『地獄待ち』。



これを食らう方は、実質的な点数以上に精神的ダメージを受ける。

完全にこちらの思惑に嵌ったことを露呈してしまうからだ。

次にこちらがリーチを掛けたとき、相手は疑心暗鬼になり、当たり牌でもないのに切るのを辞めたり、躊躇してしまう。

これでも打ち方が変わらない人は大抵強い。

だが普通、相手の打ち方に乱れが出る。カッとなる人は、やり返そうとして大きな手を狙いがちになる。大きな手を狙うということは、手牌が透けて見えることを意味する。ここまでくると場を支配したこちら側は勝利にぐっと近づく。

まあ、そんなに簡単にうまくいくことは滅多にない。だけど心理戦を制するうえで、僕自身いろんな戦法を持ち合わせている。



面子揃えて、麻雀やりたいな。