こんにちは、英語科の下條です。
宮崎大学でも新年度の授業が始まっています。
新しい季節、留学などを夢見て勉強をスタートさせる人も多いのではないでしょうか?
今日は、宮崎大学教育文化学部の交換留学制度を通じて、アメリカのワシントン州にあるエヴァグリーン州立大学(The Evergreen State College)に10か月間留学した立元さん(中学校英語コース)の留学体験記をご紹介したいと思います。
アメリカの学生に交じって過ごした充実の留学期間についてたっぷりと書いてくれました。では、どうぞ!
こんにちは、学校教育課程中学校コース4年の立元瑛です。
私は2009年9月から2010年6月まで、宮崎大学の交換留学制度を利用して、アメリカ・ワシントン州のオリンピアにあるエヴァグリーン州立大学で10ヶ月間勉強しました。
中学生で英語を学習し始めてから、長年海外で勉強してみたいと思っていました。それが、大学に入学してから現実的なものとなり、先生方や国際連携センターの方々、また友人や家族のサポートのおかげで大学3年の夏に実現することができました。交換留学の条件であるTOEFLの受験に始まり、さまざまな書類の提出、ビザの取得、エヴァグリーンで受講する授業の選択や寮の申し込みなど、たくさんの作業がありましたが、そのどれもがいい経験となったように思います。
2009年9月19日、シアトル・タコマ空港に降り立ちました。最初の1週間は、大学でのオリエンテーションから始まりました。初めてのアメリカ、初めての自炊生活、初めて出会う人々、何もかもが初めてで、今何をしなければならないのか、周りで何が起こっているのか、わかるようなわからないような…という状態からのスタートでした。
アメリカでの10ヶ月間は、大学の寮に住んでいました。6人で一つのキッチンとバスルームを共有し、それぞれに寝室があるアパートメントタイプの寮に住んでいました。宮崎大学へは実家から通学している私にとっては、5人のルームメイトがいるとはいえ、初めての自炊生活でした。ルームメイトたちはハロウィンが近付くと「ジャック・ランターン(カボチャをくりぬいて作った置物)を作ろう!」と声をかけてくれたり、クリスマスの休暇前にはプレゼントを用意してくれたり、休暇で実家に帰省する前に寮に残る私に「何かあったらいつでも連絡してね」と抱きしめてくれたり、遅くまで宿題をしている私に “Good Luck!”と声をかけてくれたりと、些細なことでもとても心に残っています。
寮のルームメイトたちと。
授業は、American Storiesという授業を現地の学生たちと一緒に受講していました。授業では1週間に1冊の小説等の本を読み、それを通してアメリカの歴史や文化について考えました。3学期間を通して同じ授業を受講したのですが、最初の学期には4泊5日の旅行があり、そこでクラスメイトとコミュニケーションをとれるようになったように思います。各学期ごとにプロジェクトと呼ばれる活動があり、ペアになってお互いをインタビューをしてStoryを書いたり(まさにAmerican Stories!)、関心があることについて文献を調べて理解を深めレポートにまとめたりしました。それぞれのプロジェクトの成果を発表するプレゼンテーション!クラスメイト全員の前でのプレゼンテーションは本当に緊張しました。私にとってはたくさんの宿題にめげてしまいそうになることもありましたが、学期末のプレゼンテーションが終わった後に先生方やクラスメイトに声をかけてもらうと、「よし、次も頑張るぞ!」という気持ちになれました。また、最後の学期のプレゼンテーションでは、自分が伝えたかったことをやっと英語で伝えられたと感じられました。
10ヶ月間、本当にあっという間でしたが、とても充実していたように思います。確かに、楽しいことばかりではありませんでした。自分が伝えたいことを相手にうまく伝えられなかったり、宿題を終えることができなかったり…。しかし、それでも10ヶ月間をなんとか乗り切ることができたのは、やはり私のつたない英語でもなんとかして理解しようと耳を傾けてくれた人、「頑張れ、大丈夫!」と励ましてくれた人、落ち込んでいる時ににっこりとほほ笑みかけてくれた人、エヴァグリーンで出会った人々だけではなく、日本からも私のことを応援してくださった方々がいたからこそだと思います。
また、留学してことにより自分の英語力を高め、異文化に対する理解を深められたことはもちろんのことですが、留学を通して留学する前よりも自分と向き合うことができるようになったように思います。自分がこれから何をしたいのか、それを実現するためには何をすべきなのか。まだまだ、今でも模索中ではありますが、宮崎大学での学生生活とエヴァグリーンでの10ヶ月間を糧にして目標に向かって頑張っていきたいと思います。(終)
アメリカの大学はとにかく勉強量が多いことで有名ですが(私も学生時代に身をもって経験しました!)、ルームメイトやクラスメイトと励ましあって乗り切った留学生活は、今後きっと素晴らしい思い出と自信になって、立元さんをいろんな面で助けてくれるのではないでしょうか。
今後も、留学を経験した学生や留学予定の学生たちの声をお届けしたいと思います。お楽しみに!