http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090625-00000010-nna-int
3大直轄市の誕生にゴーサインが出た。内政部は23日の会議で台中県市、高雄県市、台北県の直轄市への昇格に同意した。直轄市となることで財源や重点公共事業への補助も増え、建設、不動産市場活性化などが見込める。台中市はすでに「大台中発展計画」原案を定め、来年度に高速鉄道(高鉄)台中駅区開発など大型公共事業を進める方針だ。
内政部は同日、11県市から上げられていた直轄市への昇格案を審査、台中県市、高雄県市、台北県の昇格に同意した。台南県市については反対意見もあり再審査に、桃園県、彰化県、雲林県、嘉義県については不認可とした。直轄市になれば、政府から税収分配額や重点公共事業への補助が増え、建設や不動産市場を活性化しそうだ。
台中市は「大台中発展計画」原案を策定済み。胡志強市長は、直轄市への昇格後、「水ナン経済貿易区」(水ナン空港跡地に建設予定=ナンはさんずいに南)や高鉄台中駅区開発などの大型公共事業を進める方針を明らかにしており、来年度予算に組み入れ着工する。
鎮南休ケン専用区(ケンは門がまえに月)では文化産業や娯楽産業発展を図る。遊園地や映画館、ショッピングセンター、ホテルなどを集めたエンターテイメントエリアとする計画だ。高鉄台中駅区は28ヘクタールを1,020億元を投じて開発する。大型商業施設やホテルなどを建設する。
昇格後の面積は台北市(271平方キロメートル)の約8倍に当たる2,215平方キロメートルに、人口は約262万人になるのをはじめ、発達した陸上交通網、国際港湾や空港、高等教育機関18カ所を擁することになり、アジアでも有数の競争力を持つと強調した。
胡市長はまた、台湾、中国・福建省、広東省、香港の4地域にまたがる経済圏の中で、直轄市として中台交流の重要拠点になるとする。いずれの地域にも飛行機で2時間以内と近く、総人口は1億人を超えることから、各地域との協力を進めて国際競争力を引き上げたいと説明した。
■年末の選挙延期へ
今回、昇格が認められた県市は年末に予定される統一地方選を延期し、現在の県市長や議員、郷鎮市長らの任期は来年末まで延期されることになりそうだ。また、直轄市では議員数は減り、現在の郷鎮市長は直轄市政府任命の長となる予定だ。ほか中央政府からの税収分配額も増えることになる。
行政院は早ければ来週にも今回の昇格案を正式に承認する見込み。ただ関係者によると、来週予定されている馬英九総統の外遊を考慮し、これより早く発表される可能性もある。24日付経済日報、工商時報、中国時報などが伝えた。