今回の主役は、鈴木酒造長井蔵(山形県)が醸す、その名も縁起の良い「磐城 壽(いわき ことぶき) 生もと仕込み 純米生原酒 雄町」だ。



東日本大震災で蔵を流失し、山形で再起したという、文字通り不死鳥の如き魂を持つ酒である。このバックストーリーだけで、もう飲む前から熱いものがこみ上げてくるだろう?

磐城 壽 雄町 生原酒 詳細レビュー

🎯 価格と簡単な説明

価格帯: 720mlで1,800円~2,200円程度(税込・小売価格)。

• このスペック(生もと、純米、生原酒、雄町)にしては、かなり良心的な価格設定だと言える。高けりゃ美味いのは当たり前だが、この価格でこの満足度、コスパは最高クラスだ。

製法: 伝統的な生もと仕込み。手間がかかる分、複雑で奥深い、骨太な味わいになる。

米: 酒米のダイヤモンドこと、**雄町(おまち)**を使用。岡山生まれのこの米は、どっしりとした旨味と、官能的なふくらみをもたらすことで知られている。

特徴: 純米生原酒。火入れも加水もしていない、酒本来のパンチ力とフレッシュさがそのまま詰まっている。

👅 実際のテイスティング:味と感想

封を切った瞬間に広がるのは、バナナのような完熟したフルーツの香りと、生もと由来のヨーグルトのような乳酸系のニュアンス。こいつは期待できるぞ。

口に含むと、まずガツンと来る濃厚な旨味と、アルコール度数の高さによる力強いアタックがある。舌全体に雄町らしい幅のある甘味と酸味が広がり、生もと特有のシャープなキレと酸がそれを支えている。原酒ならではの濃さだが、後味は意外にもすっきりしており、次の一杯を誘う。

🔥 お燗のポテンシャル:お燗にした方が美味いか?

結論から言えば、間違いなく美味い。

生原酒の持つ角やアルコール感が、**ぬる燗(40~45℃)**にすることで見事に丸くなる。雄町のふくよかな旨味と甘味が引き出され、香りはさらに芳醇になり、まるで別の酒になったかのように、深みと奥行きが格段に増す

冷やも良いが、この酒の真価を知りたければ、ぜひともお燗を試すべきだ。寒い夜には、身体も心も温めてくれる、最高の相棒となるだろう。

🍻 磐城 壽に合わせる!厳選お薦めアテ3選

「日本は海に囲まれた国。日本酒は基本的に魚に合う」というのは常識だ。しかし、あの**『美味しんぼ』**でも言われているように、「ご飯に合う食べ物は、基本的に日本酒にも何でも合う」というのも真理である。

この力強い「磐城 壽」に負けない、旨味の強いアテを、今回は楽天市場で手軽に買えるものからチョイスしてみたぞ。

1. 新潟名物!鮭の酒びたし

説明: 鮭を塩漬けにしてから乾燥させた、超硬派な珍味。

相性の理由: 凝縮された鮭の強烈な塩気と旨味が、磐城壽の濃厚な旨味と酸味をガッチリと受け止める。これをチビチビとやりながら、熱燗の磐城壽をキュッと流し込めば、極楽浄土だ。

2. いか飯

説明: 北海道のソウルフード。イカの中に、もち米を詰めて甘辛く炊き上げたもの。

相性の理由: イカの旨味と、甘辛いタレの味付けは、まさに**「ご飯に合う=日本酒に合う」の典型。特に、この生もと雄町の持つどっしりとした米の旨味相乗効果**を発揮する。

3. 燻製ナッツ&チーズ

説明: 様々なナッツやチーズを燻製したもの。

相性の理由: 日本酒には意外に思えるかもしれないが、生もと系の酒が持つ複雑な酸味や乳酸の風味は、燻製香やチーズのコクと驚くほど調和する。生原酒のパンチ力にも負けない、奥深いペアリングだ。

💸 まとめ:満足度は値段に比例しない

「美味しさというものは値段も関係している。美味しくても高いと満足度は違ってくる」というのは、全くその通りだ。

例えば、一本一万円の酒が美味いのは当然だ。しかし、この「磐城 壽」のように、2,000円前後という価格で、これほどまでに濃厚で、ストーリーがあり、冷やでも燗でも楽しめる奥深さを持つ酒に出会えた時の満足度は、高価な酒を飲んだ時を遥かに凌駕する

この酒は、価格以上の価値を確実に持っている。見つけたら即座に確保することを強く推奨する。

日本酒の懐の深さと、造り手の熱い魂を感じられる一本だ。是非とも試してみてくれ!

さあ、この磐城 壽、君はまず冷やで試すか、それともすぐに燗をつけるか?