音色。

雨のせいでもなく,誰のせいでもない。
だけど心が寂しい･･･そんな日は,無性にﾋﾟｱﾉが聴きたくなる。

そして,ﾋﾟｱﾉと在りし遠い日々を想い出し,また哀しくなる。

それでも,あの夏の夕暮れに私を包み込んだ優しい音色は,今も褪せることなく胸の奥に響いている。

あなたが紡ぐ白と黒のﾒﾛﾃﾞｨｰは,私をそっと想い出の場所へ誘い込む。